羽休みに娯楽を

ラノベや漫画やアニメやら

切れない糸

切れない糸 (創元推理文庫)

切れない糸 (創元推理文庫)

(内容)

周囲が新しい門出に沸く春、思いがけず家業のクリーニング店を継ぐことになった大学卒業間近の新井和也。不慣れな集荷作業で預かった衣類から、数々の謎が生まれていく。同じ商店街の喫茶店・ロッキーで働く沢田直之、アイロン職人・シゲさんなど周囲の人に助けられながら失敗を重ねつつ成長していく和也。商店街の四季と共に、人々の温かさを爽やかに描く、青春ミステリの決定版。

(感想)

読む前はクリーニング店を軸にしながら、どうやってミステリーに仕立て上げるのに不安や期待が交じり合ってましたが、杞憂でした。坂木先生らしい優しくて温かみがある話に仕上がってました。

預ける服だけで、そんなに個人情報が分かるとは微塵も思ってませんでしたので、読んでて、へー、って何回も驚きました。


お話も連作短編集でしたが、1度出たキャラが再登場したりして、上手く一冊がまとまっていました。

キャラを切り捨てない先生らしくて、素晴らしい物語でした。


人と人の繋がりは糸みたいだと思いました。


そして、一冊完結かと思いきや、続きが出るみたいなので、楽しみにしてます。

キノの旅ⅩⅢ the beautiful world

今巻は凄い国、違法の国、必要な国が好きでした。


「凄い国」

・凄いって他の人と比べて優れてるから分かることだかは、みんな優れたら普通になるよね。


「違法の国」

・子供は大人、大人は子供。そんな時もある。何でもかんでも違法で片付けても、それが本当に違法なのか考えなきゃ。最後の落ちは斜め後ろから切りつけられた気分だった。


「必要な国」

・生きるため、死なないため、好きなことのために、…etc。何事でも必要ならやることがある。それは無意識のうちに善悪を抜きに動いてるかもしれないな。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。9

(内容)

もうすぐクリスマス。小さい頃はプレゼントがもらえる日だったが、今はもう違う。何より、願うことも、欲しいものもなくなってしまった―。生徒会長選挙の日以来、何かが決定的に終わってしまった関係を引きずりながら、逃げ出さないため、ただそれだけのために部室に集まる八幡たち。そんな折、新たな依頼を持ち込んだのは、先の選挙で生徒会長となった一色いろは。他校との合同クリスマスイベントを手伝って欲しいという依頼に対し、一人で行動しようとする八幡だが、一筋縄ではいかない依頼に事態は次第に悪化していく…。


(感想)

生徒会選挙の件で奉仕部の空気は最悪。

空っぽの会話、まんねり化した集まり、虚しい空間、一体なぜこうなってしまったんだ。


そんな時、いろはすから依頼がくる。


奉仕部としてではなく、八幡が個人で動く。

しかし、八幡は今まで通りにいかない問題にぶつかってしまう。

困った八幡の背中を押した平塚先生の言葉が身にしみる。そりゃ、八幡は助けられるよ。


八幡は考える。自分の気持ちはどこにあるのか。

そして、気づいた本音は曖昧であやふやなもの。だけど、それでも欲しいんだ、"本物"が。


奉仕部は紆余曲折あったが、良い関係になってきたかな。

僕と死神の七日間

僕と死神の七日間 (電撃文庫)

僕と死神の七日間 (電撃文庫)

(内容)


「私は死神。あと七日で死ぬことを君に伝えに来たの―」塾の帰り道の交差点で出会った、僕にしか見えない彼女は、死を告げに来た死神だった。頑張ったところで意味なんてない。尊敬する兄の死後、僕は生きる価値を見いだせないでいた。それがあと七日だと聞かされたからって、どうだというのだ。そんな僕を哀れんだのか、彼女は一緒にとびっきりの七日間を過ごそうと提案してきて―。生きることに執着しない僕と、生きて欲しいと願う死神が過ごした、切なくも美しい七日間の物語。


(感想)

マンガの神様、剣と魔法と裁判所の蘇之一行先生の新作。過去作が好きだったので、今作も楽しみにしてました。

結果、良くも悪くも突き抜けてなくて物足りなさを感じたが、主人公と死神の過ごした日々の積み重ねを上手く表せていたのは良かったです。

終わり方には腑に落ちないところがありますが、ハッピー、ビター、バット、どの終わりでもいいような構成だったのは、上手いと思いました。個人的には苦いビターな終わり方が良かったかなと。


過去作を読んでれば、ハッピーエンドになるのは分かる気がします。



スラスラ読めますので、気兼ねなく読めると思います。

気になった人は読んでみて下さい。

やがて君になる 佐伯沙弥香について

(内容)

理解でもなく、諦めでもなく、そこにあるのは自分への納得。―私は、女の子に恋することしかできないんだって。幼少時代から大人びていて、どこか達観した少女だった佐伯沙弥香。だが小学五年生の時に友達の女の子から自分へ向けられた感情に、彼女は答えを出せずにいた。そして中学時代。仲の良かった先輩・千枝から恋心を打ち明けられた彼女は戸惑いながらも告白を受け入れ、次第に恋愛の深みにはまっていくが…。ままならない想いに揺れ動く少女、佐伯沙弥香の恋を描くもうひとつのガールズストーリー。

(感想)

現在テレビアニメが放送されている、やがて君なるのスピンオフ小説。

本編では、ただ気持ちを押し殺してる佐伯沙弥香について、掘り下げられている。

何故彼女は、女性しか好きになれないのか?何故、七海燈子にべた惚れなのか?

本編で気になった要素を解消してくれる良い小説です。


やがて君になるのファンは必読です。



そして、この小説は高校入学までしか書かれてないので、入学後も是非小説で出してもらいたいです。


続いてほしい。続きが読みたいんです…

旅猫リポート

旅猫リポート (講談社文庫)

旅猫リポート (講談社文庫)

(内容)

野良猫のナナは、瀕死の自分を助けてくれたサトルと暮らし始めた。それから五年が経ち、ある事情からサトルはナナを手離すことに。『僕の猫をもらってくれませんか?』一人と一匹は銀色のワゴンで“最後の旅”に出る。懐かしい人々や美しい風景に出会ううちに明かされる、サトルの秘密とは。永遠の絆を描くロードノベル。

(感想)

先日、映画を観たので、原作を読みました。

猫である、ナナと飼い主のサトルの旅路は小中高の同級生達と会い、そして、育ててもらった義母の家にたどり着く。


サトルは死ぬために生きるのではなく、生きるために死んだんだなと思いました。

最後まで、良い思い出を作るためにナナと旅をしていて、前向きな生き方で良いなと思いました。


映画では削られていた、ヨシミネの話が1番好きかも。映画で見たかったなぁ。


現在、映画も公開されてますので、そちらの方と原作も気になる人には手を伸ばしてもらいたいです。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。8

(内容)

後味の悪さを残した修学旅行を終え、日常に戻った奉仕部。そんな折、奉仕部に生徒会長選挙に関わる依頼が持ち込まれる。お互いのやり方を認められないまま、奉仕部の三人はそれぞれが別のやり方で依頼に対することに。分かっていた。この関係はいつまでも続かないことも、自分が変わることができないことも。「君のやり方では、本当に助けたい誰かに出会ったとき、助けることができないよ」その行動は誰のために…。それでも自分のやり方を貫く、もがこうとする“彼”は、大きな失敗を犯してしまう―。


(感想)

修学旅行で戸部や海老名の依頼で八幡はいつもの自分を犠牲にした解決方法で乗り越えたが、雪乃と結衣がそれを認められず、ギクシャクする奉仕部。いつかはぶつかる問題だが、それをどう乗り越えるか。

今巻では、いろはすから生徒会長選挙の依頼が来て、奉仕部内で意見が分かれ、八幡、雪乃、結衣はそれぞれのやり方で挑もうとする。

八幡はいつも通り自己犠牲。

結衣も自己犠牲。

雪乃も自己犠牲。


うーむ。八幡の考えに染まってきてるなと思いました。

八幡は雪乃と結衣が犠牲になるのが嫌だと思う。だが、理由が分からない。でも進んでしまう。雪乃の少ない本音を見逃しながら…



結局いろはすが生徒会長になるんだが、これで良かったのだろうか。疑問が残る結末。

雪乃が生徒会長、結衣が副会長、八幡が庶務、そんな未来もありえたのではないか。


雪乃の本音は誰にも分からないが、本意な結果ではないのは分かる。


大きな分かれ道に立っていたのではないだろうか。



あと、折本とかの八幡いじりはつまらないから、葉山のフォローに初めて感謝したいと思いました。