- 作者: 田辺屋敷,美和野らぐ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/11/17
- メディア: 文庫
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完結。手紙や携帯の謎の現象に巻き込まれて起こる青春SF作品。
前巻はユミやリカの問題が解決したと思ったら、ハルカが本性を失っている状態でまた学校にいるところで終わってて、とても気になる状態でした。今巻でその謎の解き明かしをやり、1.2巻の伏線を見事に回収し、無事完結となります。
作者が言うように、マサキは未熟な主人公でした。タイムリープが行えるからはしゃいで痛い目にあう。しかし、自分のミスをまじめに受け入れる良い主人公です。ハルカとも拗れながらも向き合い、ハルカの心を救って素晴らしかったです。
ハルカは知らない自分と比べられて悩み落ち込み、最後の事件を起こしました。小さい頃から孤立して、直すために仮面をつけて周囲から一目置かれる存在となる。しかし、それは呪いでもあった。期待される自分を演じ続けるのが義務付けられていた。そんな時にマサキにありのままの自分を受け入れてもらい嬉しくなる。可愛いヒロインですよ。最後に見せたハルカの涙と言葉には覚悟がこもってました。
最後は平穏な日常を取り戻し、謎の現象に関わる物を捨てて生きていく。それが普通なんだ。恐れることは無い。マサキとハルカは確かな絆で結ばれてているのだからーーー
良い青春作品でした。田辺屋敷先生の次回作を楽しみに待ってます。