羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

ウォーター&ビスケットのテーマ1 コンビニを巡る旅の戦争

ウォーター&ビスケットのテーマ1 コンビニを巡る戦争 (角川スニーカー文庫)


河野裕椎名優サクラダリセットコンビが送る、青春ファンタジー。

河野裕さんの作品が好きな人には堪らない作品となっています。

架見崎という、8月をループする街が舞台になっていて、そこから抜け出そうとする話です。そこは、サクラダリセットや階段島と同じですね。ただ、戦闘要素が大いに含まれているのが、今作の特徴の一つです。架見崎では、戦闘が強制されるような舞台になっています。

そこで、主人公の臆病者で、ヒーローより守られたいお姫様になりたいと思う、香屋歩と幼馴染の秋穂栞が知恵や胆力を駆使して、生き抜いて行く物語です。


作品の世界観や設定、キャラの背景や目的などが作り込まれていて、ハマったら一瞬で虜になってしまいます。それほど、魅力的な作品だと思います。

香屋と秋穂の噛み合わないようだけど、歯車が合うペアは珍しいです。そこも注目。


臆病な香屋がルールの外側からゲームを攻略しようとするために、予想外な手を繰り出すのは常に驚かされます。彼の行動には何らかの意味があるんでしょう。


物語は始まったばかり、これからどんな試練が待ち受けているのか?それを香屋と秋穂はどう乗り越えるのか。楽しみで仕方ないです。