羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

公園で高校生達が遊ぶだけ

公園で高校生達が遊ぶだけ (講談社ラノベ文庫)

公園で高校生達が遊ぶだけ (講談社ラノベ文庫)


友達いらない同盟でデビューした園生凪先生の新作。友達いらない同盟が秀逸な作品だったので、今作を楽しみにしていました。


(内容)

瀬川エリカと俺、吾妻千里は小学校3年生からの幼馴染みだ。小学校でも中学でも、そして高校でも、瀬川と俺は、公園で遊ぶ。ダベったり、野球をしたり、走り回ったり、ちょっと喧嘩したり。「とりあえず吾妻の中で、わたしを可愛さピラミッドの頂点に設定するといいよ。そうすればわたしを通して“可愛い”がわかる」「瀬川を可愛さピラミッドの頂点に設定すると、具体的にどうなるんだ?」「わたしに似てれば似てるものほど、吾妻は可愛いと認識しだすよ」「じゃあ、電卓とかも可愛く見えんのかな」「ちょっと待って。吾妻の中でわたし、電卓なわけ?」そして今日も公園で、高校生の何気ない日常が紡ぎ出される―。


(感想)

        まじで、物語を公園に絞ってた。

公園で高校生達が遊ぶ、それは中々見慣れない光景ではないか。

小、中学生の頃は公園で遊ぶかもしれないが、高校生になったら、余計なプライドや自尊心が邪魔してくるんだろう。

だが、今作は読み進めていくと、公園に高校生達が居座っていることに違和感を感じない。もしや、催眠か?そんなわけないか。


デビュー作同様、キャラ同士の関係性や会話のテンポの良さが光り、ただ、日常を過ごす彼ら彼女らの日々がとても潤っているように映る。



褒め言葉としては、読めば馴染む。



題名やあらすじに少しでも興味が湧いたならば、読むべし。読めば分かる、ただ日常を送る尊さが。