諸行無常。時代は常に移り変わっていく。
かつて名探偵として名を馳せた屋敷啓次郎が自分の老いと戦い、そして名探偵の宿命に立ち向かう話。
渋いおじさんが好きな人は絶対に読んでほしい。
若い名探偵の蜜柑が持て囃される中、屋敷は過去の後悔と向き合い、答えを出す結末は泣くしかない。名探偵ということを追求した今作でしたが、改めて名探偵は誰でもなれるものではなく、覚悟が必要ということだ。
終始、屋敷の生き様に惹きつけられて、読み終わった後のなんとも言えない感情を大切にしていこうと思いました。
名探偵や渋いおじさんが好きな人に是非、読んでもらいたい力作でした。