羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

吸血鬼に天国はない

吸血鬼に天国はない (電撃文庫)


賭博師は祈らないの作者・周藤蓮さんとイラストレーター・ニリツさんが再びタッグを組むとか最高過ぎる。タイトルと表紙からして、名作感が溢れてますよ。


賭博師の次は運び屋。淡々と仕事をこなしていた主人公・シーモアはある日いつも通り仕事をしていたら、吸血鬼・ルーミーに依頼され、引き受けることから始まる物語。

最初の出会いから既に裏で物事が進んでいて、それを一切気づかせない手腕が凄い。ただ、軽いノリで始まった2人の関係だが、気がついたら戻りきれないところまで進んでて、じゃあ、どこまでも行こうとか素敵。


運び屋としての仕事をしている時の臨場感は凄かったなと。

最初から中盤過ぎくらいまでは危険な日常を送ってたのに穏やかに過ごしてるよう錯覚するくらい、シーモアとルーミーは仲良くなっていた。



1巻はまだ始まったばかりで、シーモアとルーミーの背景がを描くのがメインのようで、これからが楽しみなシリーズです!



なんか、こう、気怠い主人公と背徳的なヒロインを書くのが上手い作家さんだと思いました。ニリツさんの絵も感無量でした。