羽休みに娯楽を

ラノベが多めで、キャラ文芸、漫画、アニメ、映画など娯楽でおすすめしたいことを書いてます。良かったら見ていってください!

こんな小説、書かなければよかった。

こんな小説、書かなければよかった。 (ガガガ文庫)

 

タイトルに強く惹かれて読みました。タイトルのように思ってしまうのは仕方ないかもしれないが、そこの先まで考えて、歩き出せたのは良かったです。

いったい、どういう意味か気になっていたが、読んでいて察しましたが、不幸な気持ちではなく幸せの方へ向かっていけたのはグッときました。

 

病気に苦しむ、つむぎと寄り添う、しおりの葛藤が繊細に描かれていて、複雑な人間関係にヤキモキしながらも先が気になって仕方ない展開をしていました。

2人が出会った頃、変わり始めた時、そして向き合わなければいけなくなる今。

病気や未来を思って、苦しむ。

少女と少女の気持ちが痛いほど伝わってくる文章が魅力的でした。

 

つむぎとしおりの2人が向かい合って掴んだ未来には希望があって良かったです。

 

 

親友の恋を、わたしは小説に閉じ込める。

「ずっと一緒に――隣にいてくれる?」「うん。永遠に」幼い頃に交わした約束。それ以来、わたしとつむぎは何をするにも二人一緒で、変わらない関係のはずだった。それなのに――。
「私、恋がしたいんだ。しおりはそれを小説に書いて?」
体が弱く入院中のつむぎが口にした『お願い』は、彼女と、わたしの昔馴染みの男の子との疑似恋愛を小説に書く、というもので――。
一つの『お願い』から変わり始める、わたしたちの関係。恋と小説の中に、つむぎが求めるものとは?
わたしと彼女、そして彼とで紡ぐ青春物語。

名探偵の証明 蜜柑花子の栄光 文庫

名探偵の証明 蜜柑花子の栄光 (創元推理文庫 M い 10-5)

 

名探偵のあり方を探求し続けたシリーズの最終巻。

前巻から登場した祇園寺が再び登場してきて、蜜柑と相方の日戸が振り回される。

蜜柑の名探偵として試される連続謎解きにカタルシスを感じつつも違和感があり、全てが収拾していく結末は見事としか。

途中から予想は出来ていたが細部までは詰められていなかったので、最後の種明かしで納得しました。

怪しさしかないもんね。

 

連続謎解き。時間制限ということだったが、1事件1事件に読み応えがあったし、その上で本筋を進めていたのは素晴らしい展開でした。

 

蜜柑を恨んでいた日戸がすっかり助手として側にいて、出来ることをこなしているのにグッとくるものがありました。

 

祇園寺は蜜柑とは違う考えで折り合いがつかないのは確か。

蜜柑と祇園寺、2人の戦いはこれからも続くのだろう。

 

最後にに明かされた連絡に幸せな気持ちになりました。

前巻でまったく触れられてなくて、望み薄だと思っていたので、嬉しすぎます。

 

名探偵を問う、今シリーズの集大成。

非常に満足度が高い締めくくりでした。

 

 

時間のある限りどんな依頼も引き受けるようになり、多忙を極めていた名探偵・蜜柑花子。ある日やって来たのは、「密室館」の事件で深く関わった少女・祇園寺恋だった――。未解決事件の真相を蜜柑が解かなければ、誘拐された母親の命はない、と脅迫を受けているという。大阪→熊本→埼玉→高知の順に、四つの事件を再調査する時間はたった六日間。しかも移動は車のみ。怒濤の推理行の果てに、導き出した答えとは? “名探偵の矜持” “名探偵の救済”をテーマに贈る、鮎川哲也賞受賞シリーズ完結編。

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか ファミリアクロニクル episodeリュー

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか ファミリアクロニクル episodeリュー (GA文庫)

 

ダンまちの世界観、キャラクターをより深掘りしていくクロニクルシリーズ第1巻。

大森先生、大変過ぎでは…

 

リューさんが掘り下げられていて、本編で話は聞いていたギルドから指名手配されてから豊穣の女神で働くようになったきっかけについてのエピソードが描かれていて、リューさん好きには必見です。

また、リュー自身の変化も読めて良かったが豊穣の女神で働く他の面々とミアさんのことも知れたのも良かったです。

本編で薄々、こいつらは裏に何かあって強いというのは予想出来たが、それでもしっかりと始まりの話を読めて嬉しかったです。

 

前半の賭博場での話ではベルの幸運具合に笑うしかないが、シルの魔女具合には苦笑いしかない。

シルはやっぱり…

 

 

それは神の眷族が紡ぐ歴史の欠片(クロニクル)――。

「アンナ・クレーズを買い取ったのは、『大賭博場(カジノ)』の人間です」
腕利きの元冒険者リューが働く『豊穣の女主人』で今日も騒動が起こる。
とある夫婦の一人娘がさらわれたことを知り、正義(アストレア)の名のもとに調査を開始するリュー。
その先に彼女が辿り着いたのは――迷宮都市の治外法権、大賭博場。
人の欲望が渦巻く黄金の都で【疾風】の轟きが巻き起こる!

「お前達、声を出しな! ここは笑って飯を食べてもらう場所さ! 」
そして少女達が酒場に集う始まりの物語も収録!

ダンまちの世界を補完するクロニクル・シリーズ第一弾、始動!

狼と香辛料

狼と香辛料 (電撃文庫)

 

有名作品で以前から気になっていたので、読みました。

行商人のロレンスが豊穣の神・ホロと出会い商売をしていく。

金の流れや商人としての生き方などは知れば知るほど楽しくなっていきました。

ファンタジーな世界観とシビアな経済観が混ざることで、知識が足りなくても読み進めていくうちに勉強になるし、ワクワクしました。

 

また、ロレンスとホロの2人の関係が魅力的で、普段の会話での探り合いや、出会いから時間が経つごとに深まっていく相互理解が堪らないです。

終盤の波乱の展開の中でも繋がりが途切れなくて良かったです。

 

読み終えて、すっかり作品の虜になりました。

続きも読んでいきます。

 

王道の展開だが、それが良い。

 

 

行商人ロレンスは、麦の束に埋もれ馬車の荷台で眠る少女を見つける。少女は狼の耳と尻尾を有した美しい娘で、自らを豊作を司る神ホロと名乗った。「わっちは神と呼ばれていたがよ。わっちゃあホロ以外の何者でもない」老獪な話術を巧みに操るホロに翻弄されるロレンス。しかし彼女が本当に豊穣の狼神なのか半信半疑ながらも、ホロと共に旅をすることを了承した。そんな二人旅に思いがけない儲け話が舞い込んでくる。近い将来、ある銀貨が値上がりするという噂。疑いながらもロレンスはその儲け話に乗るのだが―。第12回電撃小説大賞“銀賞”受賞作。

虚構推理短編集 岩永琴子の純真

虚構推理短編集 岩永琴子の純真 (講談社タイガ)

 

今回も短編集。中編も混ざりながらだが、面白さは損なわれておらず、どの話も思考を捏ねくり回す琴子の言葉に振り回されて痛快だった。

毎巻の如く、作品のコンセプトでもあるからだが、情報を拡大解釈するのが素晴らしい。

読めば読むほど、その発想があったのか!と唸るばかり。

ただ、話を考えるのは難しいだろうな。

 

九郎と琴子は相変わらずで、2人の関係が進むことはあるのだろうか。

六花さんは少し登場していたが、彼女の思惑は見えず、何だったんだろう。琴子と六花がぶつかるのは怖いな。

遠くから狙っていくのはいつまで続くのだろう。

 

今巻で印象的だったのは、雪女と人間の関係が築き上がっていくことで。良い交流でした。

人間と妖怪が距離を測りながらも仲を深めていったり、関係にも様々な形があるのだなと思い知りました。

また、登場してほしいです。

 

続巻とアニメ2期を楽しみにしてます!

 

 

妖怪達の知恵の神である岩永琴子のもとには日々、彼らの悩みごとが持ち込まれる。

美しき雪女から届いた依頼もそのひとつ。
愛した男が殺人の罪を着せられ窮地に陥っているという。
そのアリバイを知るのは、法廷に立てぬ「人外」の雪女のみ……。

琴子の捜査の末に明らかになる意外な真実とはーー?

アニメの2期も制作決定! 絶好調の本格ミステリ大賞受賞作シリーズの最新作!

スロウハイツの神様(下)

スロウハイツの神様(下) (講談社文庫)

 

上巻からの気になる伏線を回収しつつ、怒涛の畳み掛けで感情がぐらぐら揺さぶらて、疲れるのに読む手が止まらなかった。

上巻で、ん?と思っていた部分や謎だったことも全てひっくるめて描き切っているので、これ以上ないくらいの幸福な締めだったと思います。

また、上下巻でスロウハイツの面々を掘り下げつつ、ストーリーに繋げているのは流石。

上下巻通して読んで見えた全貌は爽快ですらありました。

 

悩んだり、歩く道が分からなくなっても、スロウハイツに住む面々が前に進めるような形で良かったです。

スーちゃんはどうなることやらと思いましたが、よかったよかった。

環とコーキの秘密が明かされて、点と点が繋がって線になったときの2人の関係の儚さは素晴らしすぎる。

 

変わらないものはなく、変わり続けるのが正しいのだろう。

 

莉々亜が新たな居住者として加わり、コーキに急接近を始める。少しずつ変わっていく「スロウハイツ」の人間関係。そんな中、あの事件の直後に百二十八通もの手紙で、潰れそうだったコーキを救った一人の少女に注目が集まる。彼女は誰なのか。そして環が受け取った一つの荷物が彼らの時間を動かし始める。

星詠師の記憶 文庫

星詠師の記憶 (光文社文庫)

 

阿津川先生の作品で唯一未読だったので文庫化して嬉しい。

 

厚い一冊ですが、最初の仲の良い兄弟が家庭環境に負けずに生きていこうという導入や被疑者を射殺してしまった刑事の行く末など、掴みが抜群でした。

また、未来予知という能力をここまで複雑にしてのけるとはというくらい練りまくられた展開は恐ろしかったです。

最後に明かされていく伏線の回収なんて、想像の限界まで絞られていくようでした。

 

未来予知というものに運命を振り回されていく様子は悲しくて寂し気でした。

絡み合った事件を解いた刑事・獅童がトラウマを乗り越えられる最後も良い余韻がありました。

 

ミステリーとして、頭が重くなるくらいの情報量があり、よく1冊にまとめあげた。

 

斜線堂先生の解説も素晴らしかったです。

 

被疑者を射殺してしまったことで、一週間の自主謹慎に入った刑事の獅堂は、故郷の村を訪れている。突然、学ランの少年・香島が、彼の慕う人物が殺人事件の犯人として容疑をかけられている、と救いを求めてきた。殺人の一部始終が記録されている証拠の映像は、紫水晶の中にあり、自分たちはその水晶を研究している〈星詠会〉の研究員であると語るのだがーー。