羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

29とJK5 〜消えない模様〜

29とJK5 ~消えない模様~ (GA文庫)


3.4巻で溜まりに溜まったフラストレーションから解放されるクライマックスは必見です!

(あらすじ)

突如、姿を現したCEOアルカンフェルによるクビの宣告。隠し撮りされたJK・真織との“淫行写真”で窮地に陥る槍羽。一方、進学校で思うような成績を残せず、挫折感を味わう真織、その真織から距離を置かれて寂しく思う花恋と、ふたりのJKもまた苦悩を抱えていた。「上手くいかないもんだね。高校生も。サラリーマンも」「まったくだ」JKたちに自らの過去を重ねつつ、親友・剣野との最終決戦に臨む槍羽。社畜が掴むのは勝利か?無職か!?“禁断の”年の差ラブコメ第5弾!

盛り上がりに盛り上がって、読み終えたら爽快感がありました。


鋭二の反骨精神の根本が優しいからみんなついてくる。厳しい時に身体張ってくれる大人は良いな。

剣野との厳しい探り合いや八王子メンバーのリストラを回避したり、高屋敷、夏川両社長との因縁を収めたりと大忙しな鋭二だが、今までの様に権力に屈せずに牙を磨ぐのは、流石過ぎます。

社畜と自分を蔑んでも魂は持ってないといけないんだなと。


友人である剣野とのわかだまりも解消出来て良かった。沙樹とも仲直り出来たし。


真織も前向きに進めて良かった。


今まで、小物扱いだった権田課長の親であろうとする姿勢には胸を打たれました。


もう背負うものが大きくなってきた鋭二だが、どう立ち回るのか。


花恋との関係は変化するのか。


さて、鋭二はどう歩いていく。


29とJK4 〜夢のあとさき〜

29とJK4 ~夢のあとさき~ (GA文庫)


大人って偉くなればなるほど縛られる。

知らないうちが幸せだったんだと気付かされるんだ。

(あらすじ)

大出世した槍羽を待っていたのは、旧友・剣野との対決だった。彼は大銀行の審査役としてリストラを断行、槍羽と仲間たちを追い込んでくる。そんな槍羽を悩ます問題がまたひとつ。JKの彼女・花恋から「親友を紹介させて欲しい」と頼まれる。その親友とは、ライバル企業の社長令嬢・夏川真織。しかしこのJK、二人の交際には反対のようで!?剣野率いる銀行のエリート達に抗う槍羽は、花恋からある重要なヒントを得る。しかし、剣野は槍羽がJKと交際している事実をもつかんでいて、ゆさぶってくる。絶体絶命の槍羽が勝利するカギは、あの真織!?“禁断の”年の差ラブコメ第4弾!

やはり出世しても鋭二には問題が降りかかる。

リストラを命令する上に逆らって、我が道を行く鋭二がカッコいいし、ある種理想的なんだが、出過ぎた刃は削られるよなと。

ただ、人を駒としか扱わない会社は駄目だろう。


花恋の幼なじみ・真織も思春期真っ只中で、悩み続けてるんだが、悩みの種を知っていくと苦しくなっていく。自分は嫌な大人になっていくんだろうか。平気で顔を切り替えるようになってしまうのか。さて。


今巻は鋭二と剣野の争いが加熱していき、その過程で明かされていく話の数々がどれも心に訴えられたり、重たくのしかかってくるものばかりで感情が揺さぶられます。


純粋な花恋と話していて思いついた案で、形勢をひっくり返したかと思いきや、鋭二と真織の写真が…


さて、鋭二はどう巻き返していくのか。

絶望的な状況で、会社のみんなを守る前に自分の身が危なくなってきたが、どうなる。


鋭二と剣野、花恋と真織、友達だから譲れない状況だが、友情はどうなる。


沙樹の気持ちもどうなるのか。


大人って辛いな。




お前らどれだけ俺のこと好きだったんだよ!

お前らどれだけ俺のこと好きだったんだよ! (GA文庫)


恋愛頭脳戦(笑) 

戦いというより自滅しあっている感じが、なんだか癖になりました。

(あらすじ)

「俺を側に置きたい? ……何故だ!?」 
初めての恋人に僅か一週間でフラれた芦宮隆人は、かつて交流のあった学園のカリスマ、才媛の後輩―― 
月ノ瀬白雪に秘密の部室へ誘われる。 
(コイツまさか俺に気が――!? いや、単にからかうつもりか……!?) 
立ち直り新たな恋愛に勤しむべく美少女からのアプローチに期待しつつ、失恋をイジられてなるものかと身がまえる隆人。 
かたや――、隆人に恋人ができたショックで寝込むまで己の恋心に気づかなかった白雪は、生来のプライドの高さから素直になりきれず、隆人から告白させようと恋の駆け引きを仕掛けていたのだ!! 
(失敗したぁあ。わたしのばかー! ) 
白雪はその知謀で隆人へと迫るが、才女ゆえに恋愛経験と知識に乏しく、気づかれない……!! 
恋に慎重過ぎる少年と、恋に疎過ぎる才女たちの駆け引き――『告白待ちバトル』開幕!


読む前は期待半分不安半分でしたが、読み進めていくにつれて、主人公やヒロイン達の苦悩や自滅っぷりを見ていて、みんなを応援したくなりました。

なんで、こんなにも上手くいかないんだろうと思うだろうが、アプローチをやめないで欲しいですね。


ヒロイン達は割と好意を示しているんですが、主人公・隆人が生徒会長に1週間で振られたショックなのか、元からなのか、ヒロイン達の好意の裏を読もうとしてしまうから、焦ったい距離を見せていますね。


みんな、自分の頭の中で考えを済ませているから、勝手に進めてしまうんだな。

裏を読もうとするがゆえに、表に出てる好意を見逃してしまうなんて、どうすれば良いんだ。



個人的にはヒロインの白雪、くらら、乃愛、みんな可愛いけど、乃愛が好きですね。

性格がそれぞれ違うが、全員自分に自信を持っているのが良いです。


ヒロイン達がみんな集まったところで終わったので、これからどんなやりとりが見れるのか、非常に楽しみです!



生徒会長の裏も出来れば知りたいかな。


友達の妹が俺にだけウザい4

友達の妹が俺にだけウザい4 (GA文庫)


彩羽のウザさが可愛いと気づいた明照。

ブコメの始まりか?

(あらすじ)

「センパイ……。じゃあ、センパイは、私のこと……」 
『縁結びの儀式』で山奥の祠に閉じ込められた明照と彩羽。二人きりでのゼロ距離ウザ絡みを前に、難攻不落だった明照にある変化が訪れる。 
一方、真白と“秘密"を共有した菫は、影石家の秘密を探るなかでひとつの決意を固めていた。《5階同盟》の誰もが予想すらしていなかった菫の決断とは――。 
そして、巻貝なまこの担当編集・カナリアが《5階同盟》に目を付けたことで、明照はさらなる難題を突きつけられてしまい……!? 
今度こそ海に行きます! 話題沸騰のいちゃウザ青春ラブコメ、まだまだ夏休みな水着回の第4巻!! 


4巻目にして明照が彩羽のウザ絡みの裏を探り始めて、意識するようになる。

やっとかという気持ちになりましたが、密着度が高まり逃げ場のない場所に置かれたら仕方ないか。

明照が彩羽への自分の気持ちを考えていくことになるのは良かったと思います。

あと、今巻は終始彩羽がぐいぐい来てましたので、より魅力が伝わったのかと。

明照は別方面に考えてしまったが笑


菫先生の問題はおまけみたいでしたが、大人がすんなりと変われない。落ち着くところに持っていきました。菫先生と真白が仲良くなって良かったです。


そして、明照は5階同盟の綻びに直面することになり、ぐらついて悩んでいましたが、彩羽のおかげで気持ちが晴れて、普段通りになった。早く付き合えと思わずにはいられないです。


彩羽が明照と距離を詰めて焦る真白に真実が伝わるのは中々嫌な予感がしますね。

大きく遅れをとってしまった感がある真白が次巻でどう巻き返していくか期待ですね。



それにしてもちょくちょく挟まれるOZの闇具合が気になります。いつか掘り下げて欲しいです。



ドラマCDも良かったです。

キャラに合ったキャスト達のわちゃわちゃ加減が良かったです。


生徒会探偵キリカ2

生徒会探偵キリカ2 (講談社ラノベ文庫)


キリカとひかげが仲が良いし、新キャラも良い癖がありましたが、天王寺孤徹のことが頭を占めていました。

(あらすじ)

生徒数8000人超の巨大学園を支配する生徒会に、見習いとして入った僕。正式な書記になるには、生徒会長のライバル・中央議長の朱鷺子さんに認められなければいけない。次第に明らかになる生徒会役員たちの過去、そして登場する前任の書記は…やっぱり変態さん?着替え中の女子中学生を狙った(?)詐欺事件に、陰謀渦巻く文化祭実行委員会の委員長選挙、そして会長と朱鷺子さんとウサギを巡る失綜事件。次々と舞い込むトラブルを生徒会探偵聖橋キリカが一発解決。新ヒロインも登場でますます加速するハイテンション学園ラブコメ・ミステリ、第2弾。


2巻も面白かったです。

1巻に比べてキリカが探偵することが多くて嬉しかったです。

キリカのやり方にプラスになるようにひかげが動いていて、2人の関係が変わってきました。ただ、ひかげが鈍感過ぎてキリカが空回りしているようになるのは可哀想だ笑


新キャラの神林弟、柏崎がまたインパクトのある人物で、濃いメンバーが加わってきたなと。


天王寺の側近、副会長の席についての話にはこの作品にあるまじき感動が…


結局のところ、天王寺孤徹の強かさや人間味が分かる話でした。


変態的に天才は孤立してしまうのか。


そして、天王寺に対して牙を向ける、ひかげとキリカに期待したいです。



やがて君になる 佐伯沙弥香について(3)

やがて君になる 佐伯沙弥香について(3) (電撃文庫)


素晴らしいスピンオフをありがとうございます!という気持ちでいっぱいです。

沙弥香が幸せそうで、何よりです。

(あらすじ)

『だってわたし、今、あなたのことが好きだもの』それは何年ぶりの『出会い』だっただろうか。大学二年生となった沙弥香を慕う、一つ年下の後輩・枝元陽。今まで沙弥香が好きになってきた人の誰からも遠いその雰囲気。眩しいくらい積極的に好意を伝えてくる陽に初めは警戒しながらも、やがて彼女からの気持ちに応えるように、沙弥香は恋の形を模索する。―誰かに恋をする度、星に手を伸ばすようだった。とても綺麗で、ただ届かない。それでも。その星に触れてみたいと、今度こそ。沙弥香の恋の物語、完結編。


本編である原作が終わった後に、沙弥香の未来が見れるなんて、嬉しすぎます。

原作では侑と燈子を後ろから見ていて、辛い立ち位置にいました。なので、そんな彼女がいかに燈子への想いを払い切ることが出来て良かったですし、そんな大事なところを見ることが出来て幸せです。


燈子とぎこちない距離も珍しかったです。

枝元陽と付き合うことで、沙弥香も自分の気持ちと向き合うことが出来て、過去から離れられて、燈子とも会えた。

燈子よりも侑と仲良くなっていたのは新鮮でした。


そして、新しい好きの形を見つけて恋人を作り、前に進んでいく佐伯沙弥香を見て、晴れやかな気持ちになりました。



漫画では報われなかったヒロインをノベライズでスポットを当てるというこの企画に感謝しかありません。


良い企画でした。

リベリオ・マキナ3 ー《白檀式改》桜花の到達点ー

リベリオ・マキナ3 ―《白檀式改》桜花の到達点― (電撃文庫)


2巻で作品にハマって、続きはまだかまだかと待ちましたが、めちゃくちゃ面白かったです!

(あらすじ)

仮初めの平和が終焉した。波乱のオートマタ博覧会と、ハウエルズによる軍事用オートマタ“HW式”の発表から一週間、首都・イエッセルは反吸血鬼感情に支配され、軍のオートマタ部隊は罪もない吸血鬼たちを弾圧。国を二分する対立は、加速度的に悪化の一途を辿っていた。そんな中、大公家からカノンに告げられたのは、とある人物との政略結婚。一方のリタも同胞の窮状を前に、ヴァンパイア王族としての覚悟を決め…。イエッセル条約破棄のその先で、水無月たちが選択するそれぞれの反攻作戦とは―?吸血鬼王も参戦し物語は佳境へ。正義と反抗のバトル・ファンタジー第3巻!!!


最初から熱量があって素晴らしい!

そして、今巻通して惹きつけられるシチュエーションに溢れていました。

どこを切りとっても感情を揺さぶられるので、読んでてカノンや水無月、リタやユーリの動きに夢中になって読むことが出来ました。まさに作品の内容に没頭しました。


敵である、ハウエルズが嫌なやつ過ぎて早く倒して欲しいです。

リタの同族への愛情も良かったです。

ユーリは… 悲し過ぎました。

水無月は相変わらずポンコツ要素がありながらも失敗から学んでいき、最後に見せた姿は眩しかった。カッコいい。


カノンは常に辛い目にあってるので救われて下さい、本当に。

桜花は可愛いかったなー


次巻が気になる引きで、逆境を跳ね返すカノンと水無月を見たいです!


次巻が早く読みたいです。