羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

2020年 23本目 映画 ジョゼと虎と魚たち

公開されたばかりの映画、ジョゼを観てきました。

期待していたよりも胸にグッと来ました。

ジョゼと恒夫が出会って、関わっていくうちに互いが大切になっていく過程が描かれていて惹かれました。最初の距離があるところから考えると想像出来ないくらいでした。

最初は金を貯めるためにわりのいいバイトとして恒夫は関わっていたがジョゼの境遇や夢を知ってジョゼとの距離が近づいていく。ジョゼも夢を追うことや知りたかったことを教えてくれる恒夫を好ましく思っていくのは自然な流れか。

 

幸せになっていくと見せて、反転する終盤は見事でした。ジョゼと恒夫を思うと辛い。だが、前半から中盤のことが効いてくる構成が上手い。

ジョゼ、恒夫が共に現実に負けてしまうのかとハラハラしましたが、苦しみながらも夢に手を伸ばす2人に胸を打たれる最後でした。

心が洗われるような余韻でした。

 

ジョゼ、恒夫以外の支えてくれる人達の感情も大切でした。

 

アニメーション映画ならではの表現も作品を彩っていて綺麗な映像でした。

音楽も胸に響くものがありました。

素晴らしい作品でした。

 

 

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あの夏、僕らに降った雪

あの夏、僕らに降った雪 (角川文庫)

 

題材から分かっていたことではあったがやはり切ない気持ちになりました。

日に日に無関心なことが増えていく莉子と湊の日々は短かったかもしれないが2人の間にはいつまでも積まれて残っているんだろうな。

莉子の生きる姿を見て、些細なことにも目を向けて感心を向けるのは大事だと実感しました。

好きなものに感心を向けるのは大事ですが、まだ知らないことにも目を向けて感情に刺激を与えるのは大事ですね。

 

湊と莉子のユーモア溢れる会話や表現は良い具合に作品を包んでいました。

湊、莉子の母親やディレクターさん、湊の親戚、周りの人達の優しさや個性も魅力でした。

 

高校2年の夏休み。年齢を偽り、治験のバイトに潜り込んだ湊は、深夜の病棟で莉子に出会う。1日1つ(あるいは1つ以上)無関心なことが増える“無関心病”を患う彼女の、余命は1ヵ月。湊は彼女の闘争ドキュメンタリーに出演することになり、まだ興味があるものを全力で楽しもうとする莉子と共に北海道の夏を満喫する。自分とは真逆の明るくアクティブな莉子に惹かれる湊。しかし病は進み、莉子が湊への関心を失う日が来て…。奇跡のように舞い降りた一瞬の恋の物語。

2020年 22本目 映画 新解釈三国志

大泉洋さんが主演でコメディを交えた三国志ということで興味を惹かれました。

詳しい知識はありませんが、上手く笑いに繋げていたのではないかと思いました。

頭を空っぽにして見ることが出来ます




笑いに振り切った作品が好きな人は是非。

ひげを剃る。そして女子高生を拾う。Each Stories

ひげを剃る。そして女子高生を拾う。 Each Stories (角川スニーカー文庫)

短編集。

最初から中盤まで短過ぎるなと思ったら特典小説だった… 

初めから知っていたら見方が変わったかも知れない。吉田があさみにアドバイスした話は特典では勿体ない内容だったな。

書き下ろしの話はやはり面白いというか話の濃度が違っていて差がありました。

吉田と初恋の神田さんの昔から今に引きずる感傷というのはハッとさせられました。吉田と付き合っていたが手放した神田さんの苦悩は他のヒロイン達とは立場が違い独特なものになっていました。

後藤さんと三島の空間は恋敵としてではなく、純粋に吉田さんに恋する者としてのスタンスの違いが明確に表現されていて、読んでみると確かにそんな何が何でもと動いてなかったなと。素で向き合って距離が縮まったようで何より。

沙優とあさみのエピソードは別れが見えてきたからこそ響くな。仲良くなって離れるのは辛いだろうけど、確かな絆があるなら大丈夫だと思いました。

 

さて、次巻は最終巻。

どんな結末が待っているのか気になります。

 

「沙優ってやっぱり料理上手いよな」「あ、そ…そう?」目玉焼きの食べ方から、相手の知らなかった一面を垣間見る、吉田と沙優。「今日の私の服装…どうですか」好きな人と見に行く映画に、洋服にも気合が入る三島。「大人の休みって…暇ね…」久々に体調を崩した後藤のちょっと甘えたがりな一面。「早く大人になりたいな」休日の公園でブランコに揺られて呟くあさみ。「うん、行こう!遊園地!」いきなり吉田を誘って遊園地デートに繰り出す神田のほろ苦い恋の話。家出JK・沙優とサラリーマン・吉田とのほんわか2人暮らしと、彼らを取り巻く「彼女たち」それぞれの日常の1ページ。

 

2021年 1月 購入予定&気になる作品

明けましておめでとうの1月は新作、新刊でこれっていうのは少ないですがどれも読み応えがありそうです。

新作では斜線堂先生の新作「ゴールデンタイムの消費期限」はいったいどんな風に来るのか楽しみですし、法廷遊戯で鮮烈レビューした五十嵐先生の「不可逆少年」はどんな衝撃が待ってるのか期待です。

 

新刊では1月からテレビアニメ化する弱キャラ友崎くんは菊池さんとのすれ違いの結果どうなっていくのか気になって仕方ないです。ひきこまり吸血鬼は作品の風呂敷が広がってきていて楽しみです。灰と幻想のグリムガルはハードモードな状況ですがハルヒロ達は活路を見出せるのか。

 

新人賞作品のGA文庫3作品は期待です。

俺とコイツの推しはサイコーにカワイイ

貴サークルは救世主に配置されました

忘れえぬ魔女の物語

 

・注目の新作

ゴールデンタイムの消費期限

絶対にデレてはいけないツンデレ

不可逆少年

 

 

ゴールデンタイムの消費期限

ゴールデンタイムの消費期限

 

 

 

不可逆少年

不可逆少年

  • 作者:五十嵐 律人
  • 発売日: 2021/01/27
  • メディア: ハードカバー
 

 

 

注目の新刊

ひきこまり吸血鬼の悶々4

弱キャラ友崎くんLV.9

灰と幻想のグリムガルLV.17

 

 

ひきこまり吸血姫の悶々4 (GA文庫)

ひきこまり吸血姫の悶々4 (GA文庫)

  • 作者:小林湖底
  • 発売日: 2021/01/14
  • メディア: 文庫
 

 

 

弱キャラ友崎くん Lv.9

弱キャラ友崎くん Lv.9

 

 

 

 

注目の新人賞作品

 

GA文庫

俺とコイツの推しはサイコーにカワイイ

貴サークルは救世主に配置されました

忘れえぬ魔女の物語

 

 

俺とコイツの推しはサイコーにカワイイ (GA文庫)
 

 

 

 

 

 

 

 

 

1月8日

・宝島社単行本

元彼の遺言状

祥伝社

ゴールデンタイムの消費期限

1月9日

電撃文庫

絶対にデレてはいけないツンデレ

1月14日

幻冬社文庫

麦本三歩の好きなもの

双葉文庫

未来職安

1月15日

GA文庫

ひきこまり吸血鬼の悶々4

俺とコイツの推しはサイコーにカワイイ

貴サークルは救世主に配置されました

忘れえぬ魔女の物語

講談社タイガ

あくまでも探偵は

講談社コミックス

カッコウの許嫁5

1月19日

ガガガ文庫

弱キャラ友崎くんLV.9

1月20日

ファンタジア文庫

シェアハウスで再会した元カノが迫ってくる 

集英社文庫

サクラオト

1月21日

ハヤカワ文庫JA

イン・ザ・ラスト

1月22日

・角川文庫

教室が、ひとりになるまで

メディアワークス文庫

彼女は僕の顔を知らない

1月25日

オーバーラップ文庫

灰と幻想のグリムガルLV.17

今日から彼女ですけど、なにか?

友人キャラの俺がモテまくるわけないだろ?4

・MF文庫

お嫁さんにしたいコンテスト1位の後輩に弱みを握られた

義妹生活

神は遊戯に飢えている

裏社会最強の男、終末異世界を愉しむ

 1月27日

講談社単行本

不可逆少年

 

 

 

 

中古(?)の水守さんと付き合ってみたら、やけに俺に構ってくる2

中古(?)の水守さんと付き合ってみたら、やけに俺に構ってくる2 (講談社ラノベ文庫)

 

1巻も熱かったですが今巻も熱かった。

付き合うことになったら里久と結衣の慣れない距離感ゆえに起こるニヤニヤ感が凄く良いですね。

結衣が周りから嫌われているが、実際は性格が良くて可愛い女の子なのが素晴らしいですし、里久も女の子が苦手だけど、結衣とならさらに近づこうと努力していくので2人の関係を応援したくなること間違いなし。

そんな里久と結衣が過去にあった引きずる出来事が明らかになり、関係が壊れても仕方ないなか、さらに関係か深まっていくのは素晴らしいですね。

 

里久が結衣が過去に起きたことを全て明かさなくても接していて結衣はそんな娘じゃない、かりにそれでも受け止めると覚悟を示せるのは男らしくてかっこよかったです!

結衣も里久のトラウマを笑わすに包み込むような優しさを持っていて、お似合いの2人です。

 

立派な彼氏彼女になってこれからってときだけど、今巻で終わってしまうのは寂しいですが素敵なラブコメをありがとうという気持ちでいっぱいです!

 

ビッチとして有名な学校一の嫌われ者な少女・水守結衣と付き合うことになった里久。
だが、周囲からの注目を避けるため、二人はその関係を秘密にしていた。
特に、里久の後輩――双葉涼音には、絶対に知られない方がいい。
そんなふうに恋人生活を過ごす中で、ある日、里久は結衣と一夜を共に過ごすことに!?
そして、水守が誰にも言えなかった過去が少しずつ明らかになり――!?
「――今夜、私の家に泊まらない?」
「じゃあ、恋人っぽいことでもする?」
「うん、好きだよ。こんなに誰かを好きになったの、初めてだと思う」
中古(?)で一途な女の子との青春ラブコメ、第二弾!

クラスの大嫌いな女子と結婚することになった。

クラスの大嫌いな女子と結婚することになった。 (MF文庫J)

 

タイトルの通り高校生同士の結婚を題材に仲の悪いというか素直になれない主人公・才人とヒロイン・朱音が環境をガラッと変えたことで接し方や考え方も変わらなくてはならなくて、相手を思い合う関係に変化していくのは上手かったですし、互いに心から嫌いではなく少なからず想っていた気持ちを刺激していて良かったです。 

 

才人、朱音は気づいてなかったが周りの人達からすれば元から夫婦みたいだと思われているのは微笑ましいですし、友人の陽毬、糸青が良き理解者で支えているのも良いですね。2人とも個性が強めなのでこれから踏み込んできても面白いかもしれないですね。

 

才人と朱音が喧嘩することが多くて心配になりそうでしたが互いに根が素直なので上手くすり合わせていけそうでホッとしました。終盤はすっかり仲良しになっていましたが最後の挿絵と台詞は破壊力抜群でした。

甘いラブコメが好きな人におすすめです。

 

結婚する下りはかなり無茶苦茶で引っかかるかも知れませんが最後まで読むと才人と朱音のこれからが楽しみになるはずです。

 2人が夢を掴めるのか、そして仲はどうなっていくのか、気になります。



高校生の北条才人はクラスメイトと結婚した。それも学校一苦手な、天敵のような女子・桜森朱音とである―。「私と結婚してること、クラスのみんなに言ったら殺すから」「俺だって結婚を知られたくはない。なんのメリットもない」普段から嫌い合う二人の新婚生活が上手くいくはずもなく、なにかと衝突ばかり。しかし、日々の暮らしの中で歩み寄ることで距離が縮まっていき、一緒にいて楽しい時間が増え、少しずつお互いを理解していく。才人は今まで知らなかった朱音の可愛い素顔を知り、朱音は心の中に秘めていた想いに段々と気づき始め…。素直になれそうでなれない二人が送る胸キュン新婚生活、ここに開幕―!