羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

バイオスフィア不動産

バイオスフィア不動産 (ハヤカワ文庫JA)

 

周藤先生の作品はデビュー作で心掴まれて以降読むようにしてました。

今作はラノベではなく、SF作品で、今までとは違う雰囲気ではありますが、登場人物の関係性や感情の変化を描くのが上手い。作品の世界観に浸れて良いです。

最初はどう読めばと悩みましたが、読み進めていくうちに、喧嘩しながらも絆を深める主人公とサポートAIの関係が良く見えました。また、各話に潜んでるテーマも中々興味深いものでした。

便利な世の中になっても人間は人間のままというのはリアルだなぁ。

最終的には上手くまとまっていたなーと嬉しい気持ちで読み終えられました。

 

バイオスフィアⅢ型建築、それは内部で資源とエネルギーの全てが完結した、住民に恒久的な生活と幸福を約束する、新時代の住居。その浸透によって人類の在り方が大きく様変わりした未来、バイオスフィアを管理する後香不動産の社員として働くアレイとユキオは住民からのクレーム対応により、独自に奇妙な発達を遂げた家々の問題に向き合っていくことになる――ポスト・ステイホームの極北を描いた新時代のエンタメSF。

2022年17本目映画ある男

映画で予告を観て、ずっと気になっていたある男を観に行きました。

ようやくという気持ちでしたから、期待していましたが、想像以上に作り込まれている物語で、エンドロール後も頭の中で様々な感情が掻き乱してきました。

愛していた夫が知らない男だった。

それを追うのも男。

秘密に包まれていた、ある男の人生を追っていくうちに明らかになる事実に打ちひしがれる。また一から観たくなります。

様々な事情があり、自分とは違う人物として生きる人生は、ある男にとっては幸せなことだったのは救いでした。

様々なメッセージが含んだ内容で、見応え抜群の映画になっていました。

 

素晴らしい物語に色をつけていた俳優人達の演技がとても良かった。

窪田正孝さん、安藤サクラさん、妻夫木聡さん、子役の人達、周りの人達、みんな作品にピッタリの芝居でした。

 

予告に惹かれた人は観に行って、損はしないです。是非観てもらいたい作品です。

 

 

アストレア・レコード2 正義失墜 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 英雄譚

アストレア・レコード2 正義失墜 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 英雄譚 (GA文庫)

 

前巻の尾を引いていて、暗い雰囲気からの始まり。

圧倒的な悪の前では、正義は役に立たないのか問われる展開に。

民衆達の冒険者への憎悪は誘導されている感があり、歯痒い。

冒険者も救おうと動くが、悪の悪知恵に翻弄されているので言い返せない。

 

正義とは何なのか。

リューがもがき苦しむ様子は辛い。

しかし、冒険者だっていつまでも下を向いていられない。

冒険者達が悪に対して行動で正義を示すように奮い立つ様子は胸熱です。

フィンやアスフィ、ガレスなど、様々な冒険者の矜持が見れて貴重でした。

ヘルメスが真面目に動いたり、シルさんの民衆を諭す言葉も印象的でした。

 

悪に対して、正義を示すべく冒険者達の士気が上がったところで次巻へになったので、非常に気になる終わりでした。

蔓延していた悪を正義が反転してみせたのは良かったです。

アストレアファミリアが正義と言われる所以も感じられました。

 

後に『死の七日間』と呼ばれる、オラリオ最大の悪夢が訪れる――。

闇派閥(イヴィルス)による大攻勢にさらされた迷宮都市。街を支配した『巨悪』に抗う冒険者たちだったが、悪辣な計略、終わりのない襲撃、更には守るべき存在である民衆にも非難され、次第に消耗していく。知己を失い、自らの正義が揺らぎつつあるリューも同じだった。そして、そこへ畳みかけられる『邪悪』からの問い。

「リオン、お前の『正義』とは?」

崩れ落ちる妖精の少女は、黄昏の空の下で選択を迫られる。
これは暗黒期を駆け抜けた、正義の眷族たちの星々の記憶(レコード)――。

チェンソーマン

チェンソーマン 1 (ジャンプコミックス)

 

不遇な扱いを受けて、地獄みたいな生活をしていたデンジとポチタ。泥をすするかの様な恵まれないところから抜け出せるような、微かな希望を抱いていた非日常みたいな生活から、地獄に落ちる出来事が起きて、地獄に落ちる。

そこから始まるデンジの物語。

 

マキマさんに救われて、安定の生活が保証されたと思いきや、悪魔を狩り続けながらいけないのは変わらない。

仲間が増えていき、デンジがどう成長していくのか楽しみです。

 

失ってしまいましたが、デンジとポチタの絆は尊いものがあります。

 

アニメ、原作共に楽しみにしてます。

 

悪魔のポチタと共にデビルハンターとして借金取りにこき使われる超貧乏な少年・デンジ。ド底辺の日々は、残忍な裏切りで一変する!! 悪魔をその身に宿し、悪魔を狩る、新時代ダークヒーローアクション、開幕!

2022年11月1日〜11月10日に読んだ本とおすすめ作品

本を読むペースが上がってきて、順調でした。

ミステリ作品では米澤穂信先生、青崎有吾先生の新刊である、栞と嘘の季節とノッキンオン・ロックドドア2は読み応えがありました。登場人物の変化と謎が絡み合っていておすすめです。

光のとこにいてね、タスキメシ 箱根は読み終えた後の余韻がたまらなく良かったです。

 

・おすすめ作品

定価のない本

栞と嘘の季節

タスキメシ 箱根

ゲームセットにはまだ早い

光のとこにいてね

ノッキンオン・ロックドドア

ノッキンオン・ロックドドア2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・読んだ作品

絶対猫から動かない 上

定価のない本

本と鍵の季節

栞と嘘の季節

タスキメシ 箱根

ゲームセットにはまだ早い

光のとこにいてね

イタリアン・シューズ

刑罰

チェンソーマン

鴨乃橋ロンの禁断推理8

ノッキンオン・ロックドドア

ノッキンオン・ロックドドア2

葬式組曲

 

負けヒロインが多すぎる!@comic(1)

負けヒロインが多すぎる!@comic(1) (裏少年サンデーコミックス)

 

素晴らしいコミカライズ。

絵が上手くて、原作のヒロイン達を落とし込めているなと思いました。

八奈見のポンコツ姿と可愛いところ、書き分けているので飽きずに読めました。

温水の顔が様々なバリエーションがあって、愉快でした。

 

続きも期待出来るコミカライズですね。

 

大人気負け確ラブコメ、堂々コミカライズ

クラスの背景モブ高校生こと温水和彦は、
男子に人気のクラスメート・八奈見杏菜が幼馴染にフラれているのを目撃してしまう。
仕方なく八奈見を慰める温水だが、
それをきっかけに様々な負け感あふれる女子たちに絡まれることになり――!?
負けヒロイン――マケインたちと辿る謎の青春が、ここに幕を開ける!

負けてこそ輝く彼女たちに、幸いあれ。

デモンズ・クレスト1 現実∽侵食

デモンズ・クレスト1 現実∽侵食 (電撃文庫)

 

川原礫先生の最新作。SAOを書いた作者だから描けるデスゲーム作品になっているなと。登場人物が小学生だからこそ、パニックになるし仲違いも起きる。そして必死さ、緊迫感を生み出していて、楽しみなシリーズになりそうです。

序盤は少し退屈かなと思いましたが、ログアウト出来ない状況になってからはアインクラッドのようにピリつく空気感が出てきてからは、のめり込めました。

小学生が背負うには重たい状況になっていて、救いはあるのだろうか。

 

主人公・ユウマと妹のことなど、気になる点があり、どのような掘り下げがあるのか楽しみです。

 

川原礫先生は作品を抱えすぎていて、刊行ペースが難点ですが、どう物語を締めるのか気になります。

 

――これはゲームであって、そして現実だ。 川原礫完全新作!

「お兄ちゃん、ここは現実だよ!」
雪花小学校6年1組の芦原佑馬は、VRMMORPG《アクチュアル・マジック》のプレイ中、ゲームと現実が融合した《新世界》に足を踏み入れる。
事態が飲み込めず混乱する佑馬の前に現れたのは、クラス一の美少女・綿巻すみかだった。だが彼女の容姿は悲劇的なほどに変貌していた。それはゲームの『モンスター』としか思えないもので……。
「――これはゲームであって、そして現実だ」
VR(仮想現実)、AR(拡張現実)に続く、川原礫最新作の舞台は、MR(複合現実)&デスゲーム!