羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

ブルーピリオド(7)

ブルーピリオド(7) (アフタヌーンコミックス)

 

藝大入学して、壁にぶつかる八虎。

現役合格と絵画と出会うのが周りより遅かったのが、モロに突き刺さる。

本人からすると受験に力注いでいた分、それを捨てろと言われたら混乱するよなと。

世田介くんが何気なく八虎を心配するのは良いなと。

八虎が混乱していて、視野が狭くなっているのが分かる。

 

凹む八虎を励ます人物は人選がばっちしで、こう持ってくるか〜と嬉しくなりました。

 

藝大を通過点か目標か、それは置いといて、入ったならばいけるところまでもがいて欲しいな。

藝大に入って、天狗になる余裕もない状況なのは流石です。

 

日常にどこか物足りなさを感じていた少年は一枚の絵と出会い、絵画の世界へと足を踏み入れた。初めて抱いた自分自身の熱望は人生を変えるーー!!快感、好奇心、劣等感、興奮・・・絵を描かない人にもグサグサ刺さるスポ根美術漫画、新章スタート!!

エール 夕暮れサウスポー

エール 夕暮れサウスポー (講談社文庫)

 

戦力外通告を受けたプロ野球選手が主人公が で妻子持ち。生活と現実に向き合っていく。社会人野球で働きながら、飯を食うのは並大抵ではなく、コロナも取り入れていて風刺的な作品になっていました。

経営難や野球部の存在意義、恩師との別れ、世間の荒波に苛まれたりと散々な出来事ばかりですが、逆境で前を向いて出来ることをやっていくというのは簡単ではないなと。

野球をする意味、自分がしていることを見つめ直していく物語でした。

息子と母の関係も難しいところがあり、考えさせられるものがありました。

 

 

球団をクビになった元プロ野球投手・窪塚夏樹は、崖っぷちに立たされていた。
現役続行を目指すも、他球団から連絡は来ない。
ようやくかかってきた電話は、弱小社会人チームからの誘い。
野球を続けたい。でも、お金は? 家族は?
夢に向かってもがく全ての人に贈る応援歌!

ほっこり、癒される日常作品 特別じゃない日

最近ハマっている日常漫画、特別じゃない日を紹介します。

現在、1〜3巻まで発売しています。

波あり谷ありというよりは地に足ついた作風で、ほっこりするエピソードばかりです。様々な登場人物が登場して、ふとしたところで繋がりを描いていて、人と人の繋がりの良さがよく伝わってきます。

また、日常の些細なことも大切にしていきたいと思います。

 

休日など、まったりしたい時に読むのをおすすめします。

 

 

 

 

 

 

掟上今日子の旅行記

掟上今日子の旅行記(文庫版) 忘却探偵(文庫版) (講談社文庫)

ページ数は少ないが、シチュエーションに長けているので最後まで惹きつけられるエピソードだった。

掟上今日子のパリ旅行。ただではいかないのがわかっていたが、今日子さんが探偵ではなく、怪盗に!? 記憶を失うことや身体に書いた文字を信じることを利用され、どうなることかと思ったが、意外などころをきっかけに、怪盗にやり返す今日子さん素晴らしい。

厄介も振り回されて、最後まで掻き回される事態が愉快でした。

 

エッフェル塔を見えなくした結末にはそう来るかと不意を突かれて、笑ってしまいました。

 

怪盗淑女を名乗る人物からパリ警視庁に届けられた犯行予告状。
エッフェル塔をいただきに参上致します」。
花の都を代表する名所を守るため、最速の探偵・掟上今日子が海を越えて招かれる。
だが、怪盗の真の狙いは、今日子さん自身にエッフェル塔を盗ませることで!?
おなじみ厄介も登場、大人気ミステリー第8巻!

竜馬がゆく1

竜馬がゆく 1 コミック竜馬がゆく (文春e-book)

 

大河ドラマ龍馬伝を観るほど、坂本竜馬が好きだったのを思い出しました。

自由気ままという印象がありましたが、最初の頃は母の死を引きずって、周りから馬鹿にされていたというのは意外ですね。

ただ、一度覚悟を決めたら、とことん突き進める力があるのは良いですね。

 

周りの人達にも恵まれていて、武知半平太や竜馬の姉の支えはしっかり竜馬に伝わっているのが分かる。

竜馬とハツの関係もドラマチックで素敵だな〜

 

12歳、「坂本の寝小便ったれ」とからかわれ泣かされる。字を満足に覚えられず寺子屋の師匠に見捨てられる。そんな竜馬だが母の死を受け入れることをきっかけに強い男へと変わっていく。
17歳、強くなった竜馬と武市半平太岡田以蔵との出会いーーそして江戸へ。

司馬遼太郎の傑作歴史小説を初の漫画化。坂本竜馬の奇跡の生涯を『コウノドリ』の作者・鈴ノ木ユウが描く、幕末大河コミック第1巻!

鬼人幻燈抄 (五)-明治編 徒花

鬼人幻燈抄 (五)-明治編 徒花 (双葉文庫 な 50-05)

 

落ち着いた雰囲気になっていて、それだけ甚夜が年を重ねたということか。復讐の気持ちだけではなく、人としての営みを大切にしているのが分かる。娘との距離感には頬が緩みます。

 

激しい戦いは少なく、移ろう時代と取り残される武士の心情が切ない。今までは斬った、斬られたの世界で道を拓いてきた武士達からすると、廃刀令は重たくのしかかるだろう。

甚夜が過去の友人と向き合わないといけないのは悲しいなぁ。

 

今と未来が交差するエピソードにはほっこりしました。甚夜の長生きを生かした話で良かったです。

 

明治五年(1872年)。
近代化が進む明治の世は、武士という存在を置き去りにして進みつつあった。
娘の野茉莉とともに京都に移り住んだ甚夜は、昼は蕎麦屋を営みながらも、夜は相も変わらず鬼退治を生業にしていた。
新時代になったものの、鬼の討伐依頼は増え続けるばかり。その陰には、どうやら「マガツメ」なる存在がかかわっているようだが……。
大人気和風ファンタジーシリーズの第五巻が文庫化!

答えは市役所3階に 2020心の相談室

答えは市役所3階に~2020心の相談室~

 

辻堂先生の持ち味である、人間の繋がりの良さがあり、かつミステリ要素が濃くて非常に満足度が高いです。

非常に読みやすくて、お悩み解決後の真相に驚かされました。区役所のカウンセラーに相談する人達の話さなかったことを推理して、組み立てるのが凄く良かった。

無料というのと、あくまで他人に全ては話さない。そんな、全てを話さない相談者の心理を利用した作品でした。

悩みが晴れて終わりではなく、悩みそのものの見方がガラリと変わるトリックの入れ方が非常に美味かった!

不意を突かれまくりで、刺激を受けました。

 

また、コロナの影響を現実的に描いていて、本当にこういう状況の人がいるんじゃないかと思ってしまいました。

 

コロナ禍がもたらした、幾つもの「こんなはずじゃなかった」。市役所に開設された「2020こころの相談室」に持ち込まれるのは、切実な悩みと誰かに気づいてもらいたい想い、そして、誰にも知られたくない秘密。あなたなりの答えを見つけられるよう、二人のカウンセラーが推理します。最注目の気鋭がストレスフルな現代に贈る、あたたかなミステリー。