羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

君は放課後インソムニア (2)

君は放課後インソムニア(2) (ビッグコミックス)

天文部の活動が始まり、夜空をカメラで撮るドキドキ感が伝わってきて、ワクワクします。

先輩の白丸さんが、ガンタとイサキの力になって頼もしいが、白丸さんも2人から影響受けていて、良いですね。夜更かしして、綺麗な景色を見るのは憧れます。

臨海学校で、より眠れずに苦しむガンタに寄り添うイサキが尊い。2人で不安を分かちあえたら心強いよな。

2人が秘密の時間を共有していて、高揚していくのは素晴らしいとしか言えない。

貴重な日常を過ごしているのが分かる作品です。テンポ感も大好きです。

気になるあの子と真夜中の街を散歩する――

誰しもある、くたびれているのに何だか眠れない夜、
気になるあの子と2人で真夜中の街を散歩する――

富士山さんは思春期』『猫のお寺の知恩さん』のオジロマコト最新作は
能登を舞台に描かれる“眠れない”高校生の思春期の夜。

君は放課後インソムニア (1)

君は放課後インソムニア(1) (ビッグコミックス)

前から気になっていた作品で、アニメを観ていてハマりそうだったので原作に手を出してみました。

眠れない悩みを持つガンタとイサキが出会うことで始まる青春。2人でいる間は眠れる。安全な場所を見つけたように近づいていく関係性は良いですね。

天文部として、1から始めていくというのも惹かれます。

ふわっと、爽やかな作風で穏やかな気持ちになれます。

不眠で悩む男子高校生・ガンタは同じ悩みを抱えるイサキと出合い、
放課後に学校の今は物置になっている天文台で、
つかのまの眠りと、秘密を共有するという不思議な関係が始まる……

読めば明るく笑えて、そして彼らと一緒に心地よい眠りに誘われます。
そしてまっすぐに、男の子と女の子の、友達から恋愛への初々しさを描きます。

<あなたの眠れない夜にも、きっと意味がある>

日本人の4人に1人は睡眠障害を抱え、
10代の不眠症も急増していると言われる現代、
くたびれているのに眠れない、つらくながい夜に
「もうひとりぼっちじゃない」と言ってくれる作品です。

インソムニア=不眠症

ハイキュー!! 9

ハイキュー!! 9 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

合宿の前に赤点回避しないといけないのは部活あるあるで、ハイキューだと新鮮でした。

今回、新たにマネージャーの谷地さんが登場して、烏野に新しい風が吹く。

ネガティブで役割囚われていた谷地さんだが、日向達の影響を受けて、一皮むけるのは良いですね。母に気持ちを叫ぶのと、日向を表紙に描いたポスターには力を貰えました。

弱気な彼女の勇気には目を見張るものがありました。

前に踏み出す大切さがありました。

 

日向、影山は牛若と出会い、刺激を受ける。

 

合宿に入り、日向が更に上を目指していく貪欲さは素晴らしい。

 

青葉城西に負けた悔しさをバネに、新たな目標を掲げ歩み始めた烏野。東京遠征も決まり沸き立つ中、待ち受けるは期末テスト!? 赤点を取ると遠征には行けない…赤点寸前の日向・影山・田中・西谷の運命は…!?

リエゾン ーこどものこころ診療所ー(13)

リエゾン(13) ーこどものこころ診療所ー (モーニングコミックス)

 

精神病にかかった人と接するのがどれだけ難しいか。他の人に分かって貰えない辛さがあるし、向き合う人にも負担はかかる。心構えが説かれている感じがしました。

 

佐山先生が留守で代わりにきた先生は佐山先生とは違うスタンスで患者と向き合っていて、新鮮でした。佐山先生のように寄り添う姿勢も良いが、一歩線を引いて接するのも良いのかもしれない。

先が見えない闘いになりそうですが、どうなるか気になる。

 

大切な人に愛されたい。見捨てられたくない。強すぎる思いが周囲を傷つけ、かえって自らを孤独に陥れるパーソナリティ障害。
耐え難い不安に苦しむ患者を前に、医療従事者は私情を挟まない適切な距離を見出していく。
第13巻は「ペットと告知」「パーソナリティ障害」の2編を収録。

海辺のカフカ (上)

海辺のカフカ(上)(新潮文庫)

村上春樹作品。独特の文章、ふわふわした雰囲気で進んでいく。

世界一タフになる少年・カフカと猫と話せるナカタさん、2人の視点が交互に訪れる。摩訶不思議な状況ですが、先が気になる物語でした。

また、曖昧で、関係性がないようなエピソードが詰め込まれているが、下巻でどう回収されるのか。意味がないようなこと、遠い出来事がどう繋がってくるのか、夢の中にいるような状況だが、どう締めくくるのか。
なんとなーく、分かるようで分からない。

下巻次第ですね。

「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」―15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真…。

ハイキュー!! 8

ハイキュー!! 8 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

山口のピンチサーブは博打ではあったが、チームにとっては流れが変わるプレーでした。本人は悔しいだろうが、急に始めたフローターサーブが決まらないのはリアルな感じがしました。

 

遂に青葉城西戦も終盤、菅さんのプレーを見て、及川のセットを見て、仲間を見ることが出来るようになった影山はもう王様ではない。

そして、互いに譲らない攻防が熱い。

チームとして、青葉城西がまとまっていたな。良い試合だった。素晴らしい。

試合後の日向と影山を立たせた武田先生の言葉は名言すぎる。

負けて座っていても始まらない。

試練は大変だけど、乗り越えれば強くなる。

 

三年生達が引退せずに残るのは良いと思う。やり切らないと納得出来ないもんな。

 

最終セットも拮抗続く青城戦。流れを変えたい烏野は1年控えの山口を投入!? 予想外の効果を生む秘策で試合は再び動き出す。 “目の前の球が全部”、日向達の想いが繋げる力に変わる! 激戦を制し勝利を掴むのは!?

Y駅発深夜バス

Y駅発深夜バス (創元推理文庫)

あらすじにある通り、ミステリのショーケースのような1冊でした。久しぶりにミステリ作品で気持ちが高まりました。

あの手この手で、謎解きの快感が伝わってきました。

ミステリ好き必読の短編集になっていました。様々なバリエーションで読者を振り回してきます。読後感がざわつく話、爽快な話、ホッとする話、ホラー、幅広い作風で満足度高い1冊です。

どの話もシチュエーションがよく、また謎が解けた後に届く感情は短編ごとに違っていて、お得な感じがしました。

素晴らしい構成で、表題作から始まり、最後に至るまで文章に釘付けにされました。

 

運行しているはずのない深夜バスに乗って、
彼は摩訶不思議な光景に遭遇した――
あの手この手で謎解きのおもしろさを描いた〈ミステリ・ショーケース〉
手間暇かけた五つの短編ミステリを御賞味ください。

運行しているはずのない深夜バスに乗って、彼は摩訶不思議な光景に遭遇した――奇妙な謎解きとその鮮やかな解決を描く表題作、読者への挑戦状を付したストレートな犯人当て「ミッシング・リング」、女子中学生の淡い恋と不安を描く「猫矢来」、怪奇小説と謎解きを融合させた傑作「九人病」、自慢のアリバイ・トリックを用意して殺人を実行したミステリ作家の涙ぐましい奮闘劇「特急富士」。あの手この手で謎解きの面白さを提供する、著者渾身の〈ミステリ・ショーケース〉。