- 作者: 相沢沙呼
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2018/08/22
- メディア: 文庫
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まさかの続編ということで、驚きながらも、嬉しくて、るんるんと軽く読んだら痛い目に合いました笑 やっぱりそうだよね、この作品は「痛く、重く、響く、」んだよ。
前作を読んでいなくても問題無いけど、読んでから今作を読むのがいいかな。
(内容)
もう続きは書かないかもしれない。合作小説の続編に挑んでいた売れない高校生作家の一也は、共作相手の小余綾が漏らした言葉の真意を測りかねていた。彼女が求める続刊の意義とは…。その頃、文芸部の後輩成瀬は、物語を綴るきっかけとなった友人と苦い再会を果たす。二人を結びつけた本の力は失われたのか。物語に価値はあるのか?本を愛するあなたのための青春小説。
(感想)
前作から数年経ったが、登場人物には関係ない。千谷と小余綾が合同小説の続編を書くにあたり、ぶつかる、続巻の意義。そして、成瀬が過去の友人と出会い、突きつけられる、物語の価値。上巻だと思って軽く読んだら、痛い目に合いますよ。
確かに、たまになんで続くんだろうと思う作品はありますが、作者はどう思っているのか知りたいなと思いました。
それと、物語を読んで心を動かされて、現実に活かせるかといったらそうでないよなぁと。中々鋭い指摘があり、読者である自分に突き刺さりましたね。
海賊版サイトの問題も題材になっていましたが、現実は辛いね… やっぱり、生で手にとって読むのが一番だと思いますよ!
その他、売れるコツとか色々ありました。
ページ数の割に濃い内容で、相沢沙呼先生の物語への愛情や探究心を感じました。
下巻で、千谷、小余綾、成瀬、それぞれがどんな結論を出すのか、非常に楽しみです。
物語を愛する人へ届いてほしい作品です。