電撃文庫でファンタジーな旅物語を書いてた著者がメディアワークス文庫に移って、何書くんだろうなと気になってました。
ラジオ、ドールハウス、茶碗、一つ一つのものに宿る大切な想いをすくい上げて、その古物に縁がある人に届ける。実に素晴らしかった。物に魂が宿るとは、このことか。
一つ一つの話がしっかり重みがあり、どの話も読みごたえがあり、満足度が高いです。
アンティークが好きで読みましたが、予想以上に心に響く物語になっていました。縁とか絆とか目に見えないものでも信じたくなるんですよね。
店主・鬼蔵と妻・渚の優しさが作品を上品にしてるように思うし、2人の出会いもロマンティックで良かった。
単巻でもまとまってますが、続いてほしい!ただ、一冊としての完成度が高いのが逆に惜しく感じます。
日々に疲れてる時に、おすすめです!