羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

何の目的で 午後からはワニ日和

午後からはワニ日和 (文春文庫)


動物園を舞台に不思議な事件が巻き起こるミステリー。

珍しい題材なので、物珍しさで読み始めたのですが、一つ一つ話が進んでいくうちに作品の持つ魅力に惹かれていきました。


(あらすじ)

イリエワニ一頭を頂戴しました。怪盗ソロモン」
--凶暴なクロコダイルをどうやって? 
続いて今度はミニブタが盗まれた。平和なはずの動物園で起きた謎の誘拐事件はどうなるの?! 
楓ヶ丘動物園の飼育員である僕こと桃本たちは解決に乗り出す! 
動物によく舐められるキリン飼育員の桃くん(桃本)、猛禽類担当で美人ツンデレ獣医の鴇先生、げっ歯類担当で動物園のアイドル飼育員七森さん、爬虫類担当でミステリ好きの変態・服部君(カルト的人気! )など、動物たちよりもさらに個性豊かなメンバーが活躍する、愉快でキュートな、大人気動物園ミステリー第一弾!


個性豊かな登場人物達で、仕事描写や彼らの掛け合いが非常に賑やかで仕事モノでも面白いと思える。


起きた事件は動物園だからこそ起こる謎で、最初から最後までさっぱりだったので、撒かれた犯人の行動や真実が分かったときは胸にストンと落ちてましたし、膝を叩きたくなるくらい、よく練られていて、素晴らしかったです。

また、犯人の気持ちまで掘り下げていて、なお良かったです。



これからシリーズを追いかけていこうと思います。


やはり似鳥先生の作品は最高だ。