羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

なめらかな世界と、その敵

なめらかな世界と、その敵


去年、2019年に出て、好評だったので読みました。

そしたら…

(あらすじ)

いくつもの並行世界を行き来する少女たちの1度きりの青春を描いた表題作のほか、脳科学を題材として伊藤計劃『ハーモニー』にトリビュートを捧げる「美亜羽へ贈る拳銃」、ソ連アメリカの超高度人工知能がせめぎあう改変歴史ドラマ「シンギュラリティ・ソヴィエト」、未曾有の災害に巻き込まれた新幹線の乗客たちをめぐる書き下ろし「ひかりより速く、ゆるやかに」など、卓抜した筆致と想像力で綴られる全6篇。SFへの限りない憧憬が生んだ奇跡の才能、初の傑作集が満を持して登場。


面白かったです!

そして、楽しかったです!


あまり読み慣れていないSF作品ですが、読みやすかったです。

短編の一話ごとに作風がガラッと変化して、この一冊が遊園地みたいに多種多様な遊び心を感じる仕掛けになっていて、非常に惹かれました。


SFを読み慣れていない方でも楽しめるのが良いです。


個人的には最初の表題作「なめらかな世界と、その敵」と最後の書き下ろしである「ひかりより速く、ゆるやかに」は設定が頭に入りやすかったし、青春要素が上手く働いていたのが最後の余韻に繋がっていて、たまらなく好きだなぁと。


作者の愛が感じる作品でした。