羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

湊かなえ先生の衝撃デビュー作 告白 文庫 

告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)


湊かなえ先生の作品はデビュー作から読もうかと。圧巻でした。

(あらすじ)

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞のベストセラーが遂に文庫化!“特別収録”中島哲也監督インタビュー『「告白」映画化によせて』。


イヤミスが多いと聞いていたので、自分に合うかなと思いましたが杞憂に終わりました。

ある教師が告白をすることで、展開していく子供の愚かさと大人の傲慢さが浮き彫りになっていき、絶望に満ちていた作品でした。

しかし、人の中に眠る忌々しい感情や暗い部分を徹底的に突いていたので、逆に救いようのなさが気持ちよく思いました。


普通なら救いを求めたくなるが、この作品はそうならない。救いをピシャリと断つ手腕に驚きました。


復讐の物語なんですが、復讐の仕方が珍しくて面白いです。


機会があれば、実写映画も見たいですね。