最高の読み心地でした。
(あらすじ)
おまえは初めて作った杖を憶えているか。
王都の護りの要「杖壁」が何者かに解かれた。魔法杖職人見習いであるイクスは、姉弟子のラユマタに半ば押し付けられるかたちでその犯人の調査に臨むことになる。
調査の協力者は、竜の杖を持つユーイと同級生のノバ。わずかな手がかりをもとに調査を進めていくうちに、3人はとある村にたどりつく。
その村で自らの出生を知るイクス。「善い」杖を携え、生き方に迷うユーイ。そして、村外れの森に住むという不死の魔女。各者の思惑が交錯するなか、村の収穫祭で明かされる真実とは……。
竜が消えても、物語は続く。竜の魔法が残されたこの世界で――。杖職人たちの物語、待望の第2弾。
1巻に比べて、目標が地味だったのはありますが、それでも次へ次へと読み進めたくなる魅力がありました。
旅をしていき、ひもずる式に情報が明かされていくのが楽しいですね。
目的だけでなく、イクスの掘り下げやユーイの変化なども読めて良かったです。
魔女の伝承についてはなんとも惹きつけられるエピソードでした。
魔女のあり方には驚きましたが、続いていく仕組みにはなぜかしっくりきました。
物語の展開の仕方が派手ではないですが、厚みのあるのが凄いですね。
もっと読みたくなりました。