天神の塾講師としてではなく、作家としてどうなりたいのか。
物語の価値に悩みながらもたどり着いた結果には暖かくなりました。
届けたいターゲットを明確にしないと埋もれてしまうし、戦略を練らないと売れない。どんな方法を試しても良い。だけど、それ以上に読者の顔を考えないといけない。素晴らしい結論だなと。
ようやく作家として前に進めそうですね。
面白いだけでは売れないから、作家は悩むんだ。リアリストな編集者と接していくうちに嫌でも現実と向き合わなければならなくなったが、必要な過程だったと思います。
作家としてモヤモヤした感情を抱えていた天神の気持ちが晴れて良かったです。
これからは大丈夫だ。
ただ、天神が星花に話そうとしていたが話せずにいた真実がひょいと明かされるのはびっくり。
フラグはあったが、タイミングが最悪。
これからどうなる。
冬燕は妻みたいな立ち位置でしたがこれから殻を破るのが楽しみです。
うじうじした感情を払えるような出来事が起これば良いんだが。
星花は天神が苦しいときに助けにきてくれる。そんな彼女との曖昧だった関係はしっかり話さないといけなかったんだろう。
次巻が楽しみだ。
(あらすじ)
「わたしは、このお話が、読みたかった」
――『教え子』の物語をついに描いた天神。
その新作の宣伝のため、担当編集者から提案されたSNS運用を始めるが、一向に認知が高まらない。
ヤヤにアドバイスを求めたところ、天神の自宅にて疑似新婚生活(!?)を送る冬燕と、予測可能回避不可能なご対面を果たすことに。
たちまち勃発する大惨事冬ヤ大戦――
「もう、天くんとキスした?」
「……は?」
「ヤヤは毎日ちゅっちゅしてる」
「はあああ!?」
挙句の果てには、星花と冬燕とヤヤの三人娘が、なぜか揃って動画に出演することになってしまい……?
これは“才能の話”ではない。もっと根源的な、物語の価値についての話だ。