久しぶりの続巻でしたが、するりと内容に入っていけました。
横溝正史先生の作品がテーマでしたが、自分は1冊も読んだことがないので心配してましたが杞憂に終わりました。
知らない自分でも楽しめるので親切な内容です。
ストーリー中に横溝先生の作品の良さが挟まっていて思わず読みたくなりました。 余裕が出来たら…
内容としては1冊の本が一家をかき乱していて、その過程が凄いややこしい。
みんな因縁がこんがらがっていて、たどり着いた最後にはスッキリとは言わず、むしろ苦い気持ちになりました。
本人は軽い気持ちで起こしたんでしょうが、周りの人にとってはやるせない思いでしょう。
重くならないように栞子さんと大輔さんの甘々な触れ合いにはご馳走様でしたと。
扉子ちゃんは栞子さんとは違う成長をしていきそうですね。
読書感想文の学校側の思惑については正直知るかと思いますが、ブレないでほしいです。人それぞれの読書があるから良いのです。
最後に扉子ちゃんと祖母の対面は見ものでした。ただ、祖母は余計なことはしないでくれと願うばかりです。
話の緩急や構成が巧みで、ぐいぐい読めました。
次巻はもう少し刊行ペースを…
(あらすじ)
シリーズ累計700万部の人気古書ミステリ、最新作は丸ごと「横溝正史」!
ビブリア古書堂に舞い込んだ新たな相談事。それは、この世に存在していないはずの本――横溝正史の幻の作品が何者かに盗まれたという奇妙なものだった。
どこか様子がおかしい女店主と訪れたのは、元華族に連なる旧家の邸宅。老いた女主の死をきっかけに忽然と消えた古書。その謎に迫るうち、半世紀以上絡み合う一家の因縁が浮かび上がる。
深まる疑念と迷宮入りする事件。ほどけなかった糸は、長い時を超え、やがて事の真相を紡ぎ始める――。