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灰と幻想のグリムガル level.8 そして僕らは明日を待つ

灰と幻想のグリムガル level.8 そして僕らは明日を待つ (オーバーラップ文庫)


グリムガルに戻ってきて早々に2人1組でバラバラになり、混乱することになるとは。

ハルヒロとユメのコンビは特に真新しさみたいなのは感じなかったが、メリィとランタ、シホルとクザクの絡みは珍しかったので、序盤は気楽に読めました。

ランタはハルヒロの不在の状況をもどかしく思っているところに、ランタもハルヒロを認めているんだなーと

シホルは案外リーダーの補佐としての素質が感じられて、パーティーに幅が広がりそうだ。

ただ、状況が変わって、メリィが囚われの身になってからはピリピリしだしました。

メリィの不安な心境にはいったいどうなることかと思いました。

ランタが敵に弟子入りをして、裏切ったかのように見えるが実はメリィのためでもあるし、仕方ないかと。

しかし、状況を知らないハルヒロ達からすればランタは本当に裏切ったかもしれないと思えるのも確か。

ハルヒロはランタの言葉の裏を考えて、裏切ってないと考えるところに信頼を感じました。


ランタは自分の身の安全とパーティーの安全をとっていて、凄いんだけど、理解されないのが寂しいですね。

最後のハルヒロとランタの一騎打ちには心が揺さぶられる葛藤やもどかしさが詰まっていました。


憎い展開でしたが、ぐいぐい進んでいくのでついていきたくなりますね。



(あらすじ)

幾多の危機を乗り越え、グリムガルへの帰還を果たしたハルヒロたちだったが、戻ってきた出口の先は人間族の勢力圏から遠く離れた土地だった。状況把握のため偵察に出たハルヒロとユメは、幸運にもクラン「暁連隊」に所属する有名パーティ“颱風”ロックスのメンバーと出会う。だが彼らはある目的を達成するためにオークや不死族の集団と戦闘状態にあった。助力を期待したハルヒロとユメだったが、逆に望まぬ戦いに巻き込まれ、残るランタ、メリイ、クザク、シホルたちも別行動を強いられてしまう。パーティがバラバラになり、かつてない苦境に立たされたハルヒロたちの行く末は―。