羽休みに娯楽を

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晴れ、時々くらげを呼ぶ

晴れ、時々くらげを呼ぶ


表紙の美しさやタイトルの奇妙さに惹かれて読みました。

主人公の亨が父親の死に際の台詞を理由に無気力に生きていたところにくらげを呼び出そうとする少女の小崎と出会うことで、徐々に変わっていく物語。

2人以外にも親友や優等生がいて、様々な人がくらげを呼ぶという世界への反乱活動に同調していき、回り回って、悩みや葛藤を晴らしていく。

思春期特有の抱えている気持ちを仲間達で話していくことで、絆が生まれていくのは良いですね。それと、思春期の苦しみは思春期のうちに消化した方がいい。


みんな悩みや苦しみは持っている。

だけど、それをそのままにして大人になってほしくないというような気分になりました。

親や家庭、部活や勉強、様々なモヤモヤすることがあるだろうが、辛さを共有してくれる仲間が出来ると世界はがらりと変わると思いました。


タイトルの意味がわかったときは感動しました。なんて美しいタイトルなんだと。

亨が自分の問題と向きあい、気持ちが晴れたところはジーンと響いてくるものがありました。


要所要所に出てくる作品や作品の引用台詞の数々に小説への愛が感じられました。

これからが楽しみな作家が生まれました。

次回作は決まっているようで、追いかけたいと思います。



(あらすじ)

高校二年生の越前亨(えちぜんとおる)は、感情の起伏が少なく、何に対しても誰に対しても思い入れを持つことがあまりない。父親を病気で亡くしてからはワーカホリックな母と二人で暮らしており、父親が残した本を一冊ずつ読み進めている。亨は、売れなかった作家で、最後まで家族に迷惑をかけながら死んだ父親のある言葉に、ずっと囚われている。
図書委員になった彼は、後輩の小崎優子(こさきゆこ)と出会う。彼女は毎日、屋上でくらげ乞いをしている。雨乞いのように両手を広げて空を仰いで、「くらげよ、降ってこい!」と叫んでいるのだ。いわゆる、不思議ちゃんである。
くらげを呼ぶために奮闘する彼女を冷めた目で見、距離を取りながら亨は日常を適当にこなす。八月のある日、亨は小崎が泣いているところを見かける。そしてその日の真夜中、クラゲが降った。逸る気持ちを抑えられず、亨は小崎のもとへ向かうが、小崎は「何の意味もなかった」と答える。納得できない亨だが、いつの間にか彼は、自分が小崎に対して興味を抱いていることに気づく。