羽休みに娯楽を

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大人になるには必要なもの 青くて痛くて脆い 角川文庫

青くて痛くて脆い (角川文庫)

 

実写映画化されて観に行って、面白かったので文庫で読み返しました。

 

初めに読んだ頃は楓が悪いよと思ったが、改めて読んでみると秋好も悪い部分はあるよなと。

最初は戸惑っていたが、秋好とのたわいもない日々が新鮮で、理想を語る秋好を気に入っていたからこそ楓は現実を口にして、変わっていく秋好とモアイの有り様に我慢ならないのは分かる。

秋好に引き止められず、楓は当て馬にされたような、使い捨てにさてたと思うのはコミュニケーション不足で、もっと話しておけば…

復讐する方向に向かってしまったのは楓の視野の狭さだな。

楓だけでなく秋好も苦しんでいたのに。考えもしなかったんだな。

勝手に期待して、裏切られた気になってしまう駄目駄目さは人間味を感じました。

もっと楓と秋好が本音をぶつけ合えたなら、違う大学生活を遅れていたのではと思ってしまいます。

 

2人以外に登場する、とうよし、ポンちゃん、川原さんなどもどこか周りの人達に流され生きていて、彼、彼女らも変わっていったのは現実的でした。また、味のある人物達で良い台詞もありました。

 

楓の復讐は成功したかと思いきや、そうはいかず、復讐で得たのは大切な人を傷つけたという現実。それが辛く、悲しい。

楓は身をもって知ることになり、空っぽになる。だか、そこで終わらずに踏ん張ることが出来たのは楓の良いところ。

タイトル通りの未熟さで周りを振り回した楓が傷つきながら大切なことを知れたのは救いに思いました。

 

傷つきあった2人がまた向かいあい、どうなるのか。幸せな方向に歩んでくれることを祈ります。

 

青春の苦さが詰まった作品で、大人になるまでに消化しないといけない気持ちってあるよなと考えさせられました。

人は誰しも誰かを間に合わせに使っているんだが、それを認めないといけないな。

 

(あらすじ)

人に不用意に近づきすぎないことを信条にしていた大学1年の春、僕は秋好寿乃に出会った。周囲から浮いていて、けれど誰よりもまっすぐだった彼女。その理想と情熱にふれて、僕たちは二人で秘密結社「モアイ」をつくった。―それから3年、あのとき将来の夢を語り合った秋好はもういない。そして、僕の心には彼女がついた嘘がトゲのように刺さっていた。傷つくことの痛みと青春の残酷さを描ききった住野よるの代表作。