以前から気になっていた作品です。
コミカライズやアニメに触れたので、原作も読もうと思いました。
魔女のイレイナの旅の様子から入り、どうやって魔女になったのかを描いていて、全体的に優しさが見えました。しかし、中には無常なお話も含まれていて決して明るいだけではなかったです。だが、そこが良い。
記憶を失った王紀の話や奴隷の少女の話など、報われない出来事もイレイナは知っていく。
旅は良いことだけではない。
ときには変化球みたいなお話もあり、種類が豊富ですね。
イレイナが魔女になった話のフラン先生との生活は愉快でしたし、両親やフラン先生の気遣いが心に染みました。フラン先生もポンコツと見せかけて優秀で、独特の感性を持っているのでそこがイレイナに合っていたのかな。
ただ、一つ一つの話が短いのでもう少し膨らませると良いのになと思いました。
あるところに旅の魔女がいました。彼女の名はイレイナ。旅人として、色々な国や人と出逢いながら、長い長い旅を続けています。魔法使いしか受け入れない国、筋肉が大好きな巨漢、死の淵で恋人の帰りを待つ青年、滅んでしまった国に独り取り残された王女、そして魔女自身のこれまでとこれからのこと。わけのわからない可笑しな人や、誰かの美しい日常に触れながら、今日も今日とて魔女は出逢いと別れの物語を紡いでいきます。「構わないでください。私、旅人なものですから。先を急がなければならないのです」