羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

錬金術師の消失

錬金術師の消失 (ハヤカワ文庫JA)

1巻も面白かったが、今回は大掛かりなトリックか仕掛けられていて想像の斜め上の真実が待っていました。

自分が鈍いだけかもしれないですけど、単純に凄いなと。頭がぽかーんとしてしまいました。

急いで見取り図を確認してたら、確かにその可能性も頭に入れておいても良かったと勉強になりました。

 

ミステリーとして動機やトリックが確立されていて読み応えがありました。

推理が完成して真実が明かされる終盤は見事な展開でした。

今回起きた事件だけでなく、作品で大事な要素で驚きの事実も明らかになって、これからどうなっていくのか楽しみで仕方ないです。

 

また、登場人物であるテレサエミリアの関係も強くなりましたね。序盤は不安定な絡みでしたが、互いに危機が迫ってより絆が深まったようで良かった。

エミリアの友人であるシャルロッテはちょろかったが、テレサの心を揺さぶるんだから、何が起こるのか分からないものですね。笑

シャルロッテはまた登場して欲しいですね。

 

キャラクターもミステリーも楽しめる作品なので完結まで続いてほしいなと。

 

 

アスタルト王国の錬金術テレサエミリアは、セフィラ教会の聖地の塔へ調査に赴いた。“始まりの錬金術師”が遺した神秘が眠り、“神隠し”の噂が囁かれる水銀製の奇妙な塔には、隣国バアル帝国の錬金術ニコラ・フラメル、教会聖騎士団や巡礼者らが集まっていた。だが突然の嵐で塔は孤絶。一夜明け、転がったのは聖騎士の首無し死体。やがて次々と犠牲者が…鮮烈な論理と奇想に彩られたファンタジー×ミステリ第2弾。