羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

転職の魔王様

転職の魔王様

 

社会人3年目が終わりそうな時で悩んでいる自分にとって非常ピッタリなタイミングで出てくれました。

各話のタイトルだけでも威力がありますが中身も凄い。

働いていて悩むであろうことを生々しくもそうだよなと頷くことばかりでした。

色々悩むし考えもまとまらなくなるのが非常にリアルで心にグサグサ突き刺さります。

 

キャリアアドバイザーとして凄腕で転職の魔王様と言われている来栖がズバズバと転職希望者が目を背けていた部分を突いていき、自分で職を変えるのか変えないのか、仕事に就きたいのかを考えさせる。言っていることはもっともなことですが言葉のチョイスが乱暴で清しいほどに言葉で殴りかけていくので勘違いされてもしょうがない。

ただ、そんな来栖にも確かな考えがあって彼なりに相手を思っていて、結果転職希望者が前向きになっていくんだから、伝わるは伝わる。だが恨まれるのは仕方ない笑

来栖の背景もしっかり描かれていて、読み終えたらきっと彼も応援したくなるだろう。

 

主人公の千晴が最初の新卒でブラックにあたってしまい病んでしまったりと辛いことがありましたが、来栖と仕事をしていき教えてもらい、転職を希望する人と向き合って、しっかり自分の根っこにある大事なものに気づき自分で選択して良かった。

 

転職希望者の方々も心情を細かく表現されていて、みんな幸せになってほしいなと思いました。

 

今作は迷える社会人に気づきを与えるお仕事小説ですね。

 

 

この会社で、この仕事で、この生き方のままで――いいんだろうか。
若手注目作家が未来の見えない大人たちに捧ぐ、渾身のお仕事小説!

大学卒業後に入社した大手広告代理店でパワハラに遭い、三年たたずに退職してしまった未谷千晴。働く自信と希望をすっかりなくしてしまった千晴だが、どうにか「普通の大人」に戻りたいと、叔母が経営する人材紹介会社を活用しながら転職活動をすることに。彼女はその会社で、「転職の魔王様」という異名を持つ凄腕キャリアアドバイザー・来栖嵐と出会う。
「仕事内容なんて何でもいいから、とにかく履歴書の空白期間を埋めたい。それが未谷さんのご希望ですか」
面談初日から不躾な態度で接してくる来栖に、千晴は戸惑うが……。

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