羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

僕が答える君の謎解き 明神凛音は間違えない

僕が答える君の謎解き 明神凛音は間違えない (星海社 e-FICTIONS)

 

連れカノの作者が描くラブコメとミステリーを絡ませた好きなものが詰まっている感じがして良かったです。

帯に書いてある通り本格ラブコメ本格ミステリを織り混ぜられていて、1冊で甘々の喧嘩っぷるみたいな関係としっかり突き詰められている謎の過程が楽しめて、お得な作品でした。

 

ブコメ、ミステリー、好きには是非読んでほしいです。

主人公の伊呂波の確証を得るまで段階を踏んでいく姿勢はちょっと気になるかもしれないが彼の背景にある出来事や信念が明かされるので気にならなくなります。

事件などで犯人をすぐ閃いてしまう明神は過程がわからずに結果を優先してしまうが、そこは伊呂波と上手くバランスが取れています。周りに馴染めない明神だが伊呂波が明神が出した結論を理由づけしていく過程で情が芽生えていき、距離が近づいていくと彼女の素が見えて可愛いです。

 

最初の2話はユーモアある雰囲気でしたが最後は真実を明かすという行為は必ずしも良いものではないという厳しい現実が投げられましたが、どうにか立ち直ってほしいです。

 

影が薄かった伊呂波と明神のクラスメイトの紅々峰だが最後に気になる引きで終わったので、彼女がどう動いていくのか楽しみです。

 

今後が楽しみなシリーズです。

 

本格ラブコメ×本格ミステリ、開幕!

生徒相談室の引きこもり少女・明神凛音は真実しか解らない。
どんな事件の犯人でもまるで神様の啓示を受けたかのように解ってしまう彼女は、無意識下で推理を行うため、真実に至ることができた論理が解らないのだった。
伊呂波透矢は凛音を教室に復帰させるため、「彼女の推理」を推理する!

『継母の連れ子が元カノだった』の紙城境介が紡ぐ新たなる勝負作!