羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

蒼と壊羽の楽園少女

蒼と壊羽の楽園少女(アンティーク) (GA文庫)

 

世界観が作り込まれているから、ファンタジーとして大事な雰囲気が固まっているのは大きかったです。

先が見えない物語だからこそ少女と少女の仲で築かれる関係が尊いですね。

主人公・吸血人形イスカと世界の謎に近い魔女少女・アメリの背景がしっかり描かれているので、2人の旅での賑やかな様子は微笑ましいですしピンチで助け合うところは熱いです。

 

楽園という目的へ向かって旅をしていく過程で陰謀に巻き込まれるが、傷ついたりしながらも乗り越えていく2人を応援したくなりました。

 

これからの展開が楽しみなので続きが出て欲しいです。

 

百合みたいな関係や未知へのワクワクがあり、物語の始まりとしては良い形でした。

 

ほとんどの陸地が水に沈んでしまった蒼の世界。

海上にたたずむ巨大人工島
《駅(ステーション)》で暮らしていたイスカは、
一人の少女と出会う――。

「わたしを《楽園》まで連れていってくれませんか? 」

まるで人形と見まがう少女、アメリ
自らを「魔女」だと名乗った……。

かつては高度な文明を築き、人類を繁栄に導いた魔女。
だが、魔女は姿を消し、頂点を極めた文明は滅び、
その遺産だけが残された。
そしてイスカ自身、魔女がこの世界に遺した吸血人形だったのだ。

消えたはずの魔女と、魔女が遺した人形。

二人は旅立つ。
この世界のどこかにあるという魔女が住む《楽園》を目指して。