羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

ネメシス3

ネメシス3 (講談社タイガ)

 

第3巻は女子高で起きた教師殺人とカンニング疑惑の棋士の対戦で起きた事件に挑む。

共にAIが絡んでいるが、大事なところは人間らしい感情が事件の根幹を担っているのは良いものですね。

 

女子高の事件では風間さんが珍しく真剣に言葉を放っていてハッとなりました。人間の感情とAIの利便性を合わせていければ良いのかなと。

そして、アンナが潜入するということに無邪気に楽しみつつ馴染めてないような不器用さにこれまでどう生きていたのか不安を感じました。天真爛漫なアンナの裏側に何があるのか、考え過ぎか。

カンニング棋士の事件ではアンナが初めて敗北したという話で、アンナからすると歯痒いでしょうが天才肌の彼女が敗北するというのは珍しくて印象的な幕引きになっていました。

 

アンナの昔の掘り下げがなかったので次巻に期待。

 

 

探偵事務所ネメシスが手がける次なる依頼は、お嬢様女子高で発生した教師の自殺事件。探偵風真は現場に赴き、助手のアンナは女子高生として学園の潜入捜査に挑む。他殺の疑いは残る中、容疑者はなんと学園152人全員。しかも、誰も犯行を目撃していない衆人環視の密室状態。ネメシスはAI研究者・姫川の力も借り捜査に当たるが。
小説オリジナル「名探偵初めての敗北」も収録!