羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

キネマ探偵カレイドミステリー ~輪転不変のフォールアウト~

キネマ探偵カレイドミステリー ~輪転不変のフォールアウト~ (メディアワークス文庫)

 

綺麗に完結。嗄井戸の姉を殺した犯人ときっちり決着がついたのは良いですが、犯人が安っぽくて唐突に感じたのは残念でした。1巻から明かされていた嗄井戸の姉の惨殺事件の背景から一筋縄にはいかないと思っていたので期待が膨らんでいたので、よりそう思いました。

倫理観が壊れた犯人に対して嗄井戸と奈緒崎が不器用ながらも抵抗してみせるところはスリルがあり良かったです。

互いに支えあっていけるようになってめでたしめでたしで終われて救いがある結末はホッとしました。

束ちゃんも掘り下げられていて、彼女も救われたのは良かったです。

 

今作品は重い、軽い雰囲気の話が混ざり合っていて読み応えがある作品でした。

上手くまとまっていました。

 

第23回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞》受賞作、衝撃の完結編!

嗄井戸の部屋からスナッフフィルムを見つけた奈緒崎は過去の事件を解決するべく、フィルムアーキビスト菱崖小鳩に協力を依頼する。
嗄井戸に疑いの目を向ける束に相対しながら、嗄井戸の味方でいることを選んだ奈緒崎だが、真実に近づくにつれ、苦境に立たされていくことに。そして迎えた大晦日の夜、二人はとある決断をする――。
数々の名作の裏に隠れた事件の真相を解き明かした時、落下するのは誰なのか?