渾身の一冊を描き上げたことで燃え尽き症候群みたいになったナイト。世界を救う使命を背負い過ぎたヒメ。2人が自分への苛立ちが互いに向き合ってしまい、拗れてしまう。しかし、一回離れたくらいで壊れた関係でなくて良かったです。
特殊な設定、世界の危機を阻止するという要素をうまく利用して、ヒメとナイトの関係を離して、さらに固い関係になるのは見事でした。
今回は魔王などのファンタジーを脇に置いて、ヒメとナイトの関係を改めて考えることが出来て相互理解に繋がるのは良い構成だったなと。
また、新キャラの先輩は濃い人物で関係を掻き回すが創作者として、自らの悔しさを自覚して覚悟を決めて変わっていくのを見ると好感が持てます。
そして、デスメイドのサポートは欠かせないです。憎まれ口を叩く仲間って感じで魅力ですね。
熱い創作への熱意とファンタジーが絡み、魅力的な物語です。
次巻も楽しみです。
渾身の一冊を描き上げ、魔王復活を阻止することに成功したナイトとヒメ。しかしその反動からか、ナイトはスランプに陥ってしまう。進まないネームにやきもきするヒメ。
そんなとき、ナイトは同じ大学に通うソラフネを愛する“文芸先輩"と出会う。プロの小説家でもある彼女に乞われ、彼女の小説同人誌にイラストを寄稿することに。
ところが“文芸先輩"は、滅びの未来でヒメと対立していた“魔女"であった。彼女の依頼を受けるなど到底認められないヒメ。
「実家に帰らせていただきます」
果たしてスランプを脱し、再び想いを滾らせることはできるのか――
同人誌に懸ける青春ファンタジー!