サブタイトル的に最終巻っぽさが匂わされているが、最終巻ではないです。やったね。
内容的には1巻から続いていた日葵が素直になれずにいて、悠宇との噛み合わない関係が崩れていくというもの。
意外とうっかり日葵が本音を漏らしてしまうのは仕方ないのかもしれない。
悠宇は日葵を意識するようになって、以前のようなスキンシップを受け入れられず、だけど好意を抱いているというのは焦ったい。笑
日葵との関係を凛音に相談して、悠宇と日葵がぎこちなくなったりと、複雑な心理状況を作り上げるのが上手い。
前回、日葵が悠宇からの逃避としてモデルになろうと東京に行くフリをした代償がきちんと戻ってくるのはリアルな感じがしました。
ただ、凛音の姉・紅葉の言い分はちょっと苦しいかなとは思いましたが…
再び引き離されそうになる悠宇と日葵だが、周りのサポートがあり、踏み止まれて良かった。
先を見すぎたり、考え過ぎたりして足元を見つめ直すことが出来てなかったが、今回きちんと夢のあり方について考えて、覚悟を決めるのは見事でした。
関係が固まったようで何より。
だが、凛音が淡々と悠宇を狙っていて、侮れない。
悠宇の姉・咲良は良い分がキツいが的をいていたな。
引っ掻き回していた真木島の本音が見えて、彼が好きになりそうでした。
巻を重ねるごとに面白くなってきていて、これからの展開が楽しみです。
かつて永遠の友情を誓ったある男女が、それぞれ自分の本当の気持ちに向き合った結果――夢か恋か、究極の二択に突き当たり悶え苦しむ……!!
「そういえばゆーくん、そういう面倒くさいこと言い出すタイプだったね……」
凛音にじとーっとした目を向けられながら、近づく夏休みに浮かれる気分を隠せない悠宇と日葵、だったのだが――。
「“ずっと離れない”なんてエゴだよ~?」
あの雲雀ですら恐れる榎本家長女・紅葉の帰省によって、二人の運命の夏が幕を開ける。
「未来の夢と、今の恋……アタシたち、どっちのために生きるべきなのかな?」
果たして恋の罪を犯した日葵は〈永遠の運命共同体〉にサヨナラなるか?