耕平の策略が綺麗にハマったと見せて、最後にひっくり返された現実の無常さ。
前巻で裏で糸を引いていた清里さんの過去が明らかに。
まさか1冊丸々使うとは思ってなかったが、現実は突き抜けて優秀な人に厳しいというのがよく伝わってきた。
耕平みたいに周りのクラスメイトを引っ張って、皆で笑えるように動いていた清里の過去。
それは普通ではない、清里だからこそ行えてきたもの。
だから周りの普通のクラスメイトがその異常さに気づいてしまったらあっけなく崩れていく。
小説、ラブコメのような話を現実で行おうとするのは非常に厳しい。
清里は耕平と同じ道を前に経験していたのか。
だから清里は耕平の動きを潰すように、動いていたのか。納得した。
ただ、清里がしていることは、過去に清里がされた嫌な現実と同じことだと思うが自覚しているのだろうか。
ラブコメを現実でする。上手くいっていた耕平の足を止めるような出来事が明かされ、これから耕平はどうする。
絶望に満ちた展開だが、耕平はどう動くのか次巻に期待。
そして、上野原がどう耕平に寄り添うのか。
最後に登場した彼女は何をするのか。
早く次巻が読みたーい。
コミカライズも楽しみにしてます。
これは、彼女が彼女になる前の話--。
激動の生徒会選挙は、だれも予想しない結末で幕を閉じた。
「こんなはずじゃなかった」耕平は混乱し、後悔し、それでもみなの想いが、成し遂げたい理想があるから、次の策を必死に考える。だが彼の前に、“メインヒロイン“が姿をあらわす。
「こんな現実でも――認めるしか、ないんだよ」彼女の口から語られるのは、かつてあった、そしてこれから起こるであろう“現実“の話。――清里芽衣という一人の少女の、過去と現在の話。
『実現するラブコメ』は、現実の大きな壁に阻まれる。