羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

幻竜苑事件 創元推理文庫

幻竜苑事件 (創元推理文庫)

 

小さな少女からの依頼から幕が上がる。

幻竜苑という旅館で起こる不可解な事件、昔起きた謎の失踪、今と過去が交差するミステリーでした。

 

犯人のトリックには驚いたし、動機に関してはゾッとするものがありました。

しかし、俊介の真っ直ぐな心が折れることなくいられるのは野上を始め、周りに頼りになる人がいるから。

俊介が犯人を突き止めるために、推理をしていく着眼点が素晴らしい。

野上や警察に負けてないのが凄い。

 

ミステリーとしてだけではなく、俊介と野上の関係も掘り下げられ、深まっていく2人の仲。これからどうなるのか楽しみです。

 

 

 

 

時は3月。探偵志願の少年・狩野俊介の再訪を待つ野上の事務所に、謎の少女が現われ、両親を殺した犯人を捕まえてくれと依頼した。不審な大金を携える少女の無礼な態度に腹を立て、冷たく追い返したものの、野上は少女のことが気にかかっていた。彼女の残した落書きを手がかりに俊介と調査を始めたところ、10年前に起きた焼死事件が浮上する。少年探偵・狩野俊介シリーズ第二弾。