羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

卒業

卒業 (講談社文庫)

 

初めて東野圭吾先生の作品を読みました。

青春、学生らしい物語に期待が膨らみましたが、ビターな読み応えでした。

明るい部分はあるが、それ以上に事件の起きたきっかけや理由、犯行動機に関して心が重たくなる背景がありました。

事件が起きた理由や動機に関しては読んでる途中でなんとなく見えましたが、全貌が明らかになると切ない哀愁漂う感覚が残りました。

 

青春、スポーツ、推理、人の抱えている感情。様々な要素が絡み合っていて、読み応えがありました。

それぞれの要素を上手く使っていて、読み終えて振り返るとよく練られていたなと。

 

主人公・加賀の推理するのは魅力でしたが、まだ存在感が薄いかなと。

これから、成長していくのを追いかけたくなりました。

 

 

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