羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

カラスの親指 by rule of CROW’s thumb

カラスの親指 by rule of CROW’s thumb (講談社文庫)

 

素晴らしい人生逆転劇。

人生で上手くいかず、つまづいていた人達が集まって原因となったグループに反撃して、自分の人生を取り戻していく終盤には手に汗握る展開でした。

前半から中盤にかけて、人生で落ちぶれていく様子が描かれていて、胸が痛む。

だからこそ、いつまでも負け続けずに、逃げずに、立ち向かう姿を見せる登場人物の勇姿には目が覚める気持ちでした。

 

逆転劇の計画には驚きましたが、さらなる驚きが待っていました。

綺麗に騙された。違和感は感じていたが掴みきれなかった。

タイトルの意味も納得です。

 

今後の彼らに幸あれ。

 

人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と1匹に。「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは?息もつかせぬ驚愕の逆転劇、そして感動の結末。