ドラマ化、コミカライズ化、おめでとう!
絶好調のシリーズなので早くも3冊目。
しばらくは相沢先生、このシリーズ中心かな。
さて、今回は短編1本と表題作の中編1本。前半の短編は紙魚の手帖で収録されていたので読んだことがありましたが、改めて読んでも翡翠の情報収集方法はあざといが的確だなと。そして、推理を積み重ねてからの真相にはそうなるのかと驚く飛躍があり、ドキッとする短編になってました。中学生の彼の再登場も期待したい。
中編に関しては、翡翠に友人が出来たと思ったら、犯人だったというもの。ミステリ好きでアリバイ工作が巧みで中々苦戦する。それ以上に翡翠が友人と腹の探り合いが心苦しかったのが印象的で、結末にはほろ苦さがありました。
推理力に優れていても、友人を追い詰めていくのは心理的にしんどいか。
そんな時にワトソンでホームズの真の行動には驚きました。あと、そんなこと思っていたのかという心中は意外でした。
ミステリ的にもあそこかな?と思う部分はあったが、切り崩していくのが分からなかっただけにまさに死角からの一撃でした。素晴らしい。
犯人に感情移入してしまう事件背景でしたが、翡翠の正論に関しては耳障りの良い言葉しか出なかったのは残念。あえてなのかは分からないが、もう少し具体的に説得力がある問いかけだったらなぁ…と思いました。
最後に翡翠の秘密が明らかになり、今後にどう絡んでくるのか気になるところではあります。
5冠獲得ミステリ『medium 霊媒探偵城塚翡翠』、発売即重版10万部突破『invert 城塚翡翠倒叙集』に続く、シリーズ3作目!
反転、再び。
あなたは探偵の推理を推理することができますか?
嵐の山荘に潜む若き犯罪者。そして翡翠をアリバイ証人に仕立て上げる写真家。犯人たちが仕掛けた巧妙なトリックに対するのは、すべてを見通す城塚翡翠。だが、挑むような表情の翡翠の目には涙が浮かぶ。その理由とはーー。ミステリランキング5冠『medium 霊媒探偵城塚翡翠』、発売即重版10万部『invert 城塚翡翠倒叙集』に続く待望の第3作目。犯人視点で描かれる倒叙ミステリの金字塔!