羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

沈黙のパレード

沈黙のパレード (文春文庫 ひ 13-13)

 

映画観てから読んだので、結末を知っていたが、悪質な犯罪者に苦しめられた人達の必死な願いは簡単には切り捨てられるものではないなと。

映画と比べると場面転換が急でまとまりが悪いかなと思いましたが、様々な登場人物の掘り下げがされているので読めて良かったです。

蓮沼の黙秘権の行使は悪質で、彼を憎む人々の苦しみは計り知れず、警察や検察が裁きを下せないなら…と私刑に走るのは悲しいけど、感情的になってしまうのは仕方がないのかもな。

ただ、警察が意地を見せて、蓮沼の行いを解き明かすことが出来るようでホッとしました。

 

映画とは違った印象を受けるので、映画観て気になったら原作も読むといいでしょう。

 

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容疑者は女性を愛した普通の人々。彼らの“沈黙”に、天才物理学者・湯川が挑む!


ガリレオvs.善良な市民たち

“容疑者X”はひとりじゃない。