羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

ノッキンオン・ロックドドア

ノッキンオン・ロックドドア (徳間文庫)

 

続巻が文庫化するので再読しました。

初めて読んだときよりもミステリ作品として、より深く読み込めました。

 

バディモノで、動機、シチュエーション、得意推理が違う探偵2人が様々な事件を解いていく。互いに分かりあって、信頼している関係性が良い。軽口やくだらない会話もユニークで面白かったです。

どちらの面からも事件に挑めるので、真相にたどり着くまでの推理が読んでいて楽しくて、興味深い。事件を解体しているようで、事件の全貌を丸裸にするようでした。

また、事件の真相も捻りがあり、驚かされました。

どの話も締めに至るまでに充分な検討をしているので、気持ちが良い読み応えです。

探偵2人、刑事、犯人側、事情があるようでそちらも気になります。

 

 

密室、容疑者全員アリバイ持ち―「不可能」犯罪を専門に捜査する巻き毛の男、御殿場倒理。ダイイングメッセージ、奇妙な遺留品―「不可解」な事件の解明を得意とするスーツの男、片無氷雨。相棒だけどライバル(?)なふたりが経営する探偵事務所「ノッキンオン・ロックドドア」には、今日も珍妙な依頼が舞い込む…。新時代の本格ミステリ作家が贈るダブル探偵物語、開幕!