独特の雰囲気が魅力でした。
何度読んでも心に沁みる良さがありますね。
子供だが、大人びた主人公・奈ノ花がゆっくり成長していく様子を描いている。
確かに周囲より、精神の成長は早いが他の部分はまだ未熟。
奈ノ花が自分と周囲に距離を置いていたが、様々なコミュニケーション不足から自分が大切なものを見つけていないことに気づき、変わっていく様子は素直で眩しかった。
頭が良い子ほど苦しむのは確か。
しかし、決して自分には非がないのか考えなければならない。
奈ノ花が変わっていく過程に出会う人達の設定がまた効いてくる。
その人達も奈ノ花に助言をして、また奈ノ花も大切なものを伝えている。
タイトルの回収が素敵です。
読み終えると勇気と希望が湧いてきます。
「人生とは和風の朝ごはんみたいなものなのよ」小柳奈ノ花は「人生とは~」が口癖のちょっとおませな女の子。ある日、彼女は草むらで一匹の猫に出会う。そしてその出会いは、とても格好いい“アバズレさん”、手首に傷がある“南さん”といった、様々な過去を持つ女性たちとの不思議な出会いに繋がっていき―。大ベストセラー青春小説『君の膵臓をたべたい』の住野よるが贈る、幸せを探す物語。