羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

15歳のテロリスト

15歳のテロリスト (メディアワークス文庫)

 

胸に突き刺さる物語。

少年犯罪を取り上げた名作。なぜ15歳の少年・篤人がテロリストになったのか。そこに至るまでのプロセスが切なくて辛い。

未成年が加害者なら罪を犯しても守られる。

では、被害者の気持ちは誰が守るのか。

心揺さぶられる題材を上手く扱っていました。

被害者家族と加害者家族が対面し、話し合っていたのは非常にフェアでした。

 

揺るがない決意を持って、テロを起こしてでも未成年犯罪について変えたいと願う篤人の行動は誰が否定出来るのか。

 

未成年の犯罪について、考えさせられる作品です。

ずっと消えない問題なのかもしれないが。

 

なぜ少年はテロリストになったのか――衝撃と感動が迫りくる慟哭ミステリー

「すべて、吹き飛んでしまえ」
突然の犯行予告のあとに起きた新宿駅爆破事件。容疑者は渡辺篤人。たった15歳の少年の犯行は、世間を震撼させた。
少年犯罪を追う記者・安藤は、渡辺篤人を知っていた。かつて、少年犯罪被害者の会で出会った、孤独な少年。何が、彼を凶行に駆り立てたのか――? 進展しない捜査を傍目に、安藤は、行方を晦ませた少年の足取りを追う。
事件の裏に隠された驚愕の事実に安藤が辿り着いたとき、15歳のテロリストの最後の闘いが始まろうとしていた――。