住野よる先生の引き出しの多さが分かるシリーズ。
三歩の日常は読者にとって非日常的に感じるから良い。三歩の生き方はとても良いなと思うが、中々出来ない。だから、読むのが楽しい。
ふわふわした生活から、心抉られる箇所もあり、緩急が上手くついている。緩いエピソードが多めではあるが、別れや失敗にも焦点を当てているのは良いことだ。
友人が侮辱されたら怒ったり、先輩との別れに悲しんだり、兄弟の繋がりを感じたり、様々な三歩が見えて嬉しい。
日常系の物語で、三歩の確かな歩みを感じられるのがまた良い。
失敗も糧にしていく様子は良い。
読んでいて、応援したくなります。
新しい年になって、図書館勤めの麦本三歩にも色んな出会いが訪れた。真面目な後輩、謎めいたお隣さん、三歩に興味がなくもなさそうな合コン相手。そして、怖がりつつも慕ってきたひとりの先輩には「ある変化」が──!?マイペースな彼女の、あいかわらずだけどちょっとだけ新しい日々。気軽に読めてほんわか気分になれるシリーズ最新刊。