箱根駅伝でマラソン熱が高まって、さらに今作を読んだら走る意味を考えることになりさらに熱量が高まりました。速くではなく、強く。
走る辛さ、苦しみ、喜びを描いていて、ランナーに敬意が増しました。また、箱根駅伝を走る学生達、実業団、プロランナー、それぞれのランナーの走りに興味が沸きました。
主人公・走の成長っぷりが眩しかったです。
最初は万引きをしていた、走ることしか頭になかった走が仲間と箱根を目指していくうちに、紆余曲折ありながらもたどり着いた頂点は美しかった。
1区から10区まで、全ての走りから目が離せなかった。
襷を繋げる意味は重たいのがよく分かる。
素晴らしい青春小説でした。
箱根駅伝を走りたい――そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。「駅伝」って何? 走るってどういうことなんだ? 十人の個性あふれるメンバーが、長距離を走ること(=生きること)に夢中で突き進む。自分の限界に挑戦し、ゴールを目指して襷を繋ぐことで、仲間と繋がっていく……風を感じて、走れ! 「速く」ではなく「強く」――純度100パーセントの疾走青春小説。