羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

家日和

家日和 (集英社文庫)

 

どこかのアンソロジーで奥田先生を知り、気になって読んでみました。

軽い雰囲気で展開していくが、語り手となる人の気持ちがゆっくり変わっていく様子が描かれていて、安心して読めます。1話、怪しい話がありましたが。笑

肩の力が抜けて、心穏やかになれる家庭の物語を描いた短編集でした。

これは良い。テンポ良く読めて、気づきがある。皆色々あるけど、安泰だ。

紆余曲折あるけど、良い方向に人生が向かっていくので、彼彼女らの今後が楽しみになります。

 

よその家庭を覗いているような気分になれました。

 

会社が突然倒産し、いきなり主夫になってしまったサラリーマン。内職先の若い担当を意識し始めた途端、変な夢を見るようになった主婦。急にロハスに凝り始めた妻と隣人たちに困惑する作家などなど。日々の暮らしの中、ちょっとした瞬間に、少しだけ心を揺るがす「明るい隙間」を感じた人たちは…。今そこに、あなたのそばにある、現代の家族の肖像をやさしくあったかい筆致で描く傑作短編集。