羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

飛べない雛 横浜ネイバーズ(2)

飛べない雛 横浜ネイバーズ(2) (ハルキ文庫 い 27-2)

人と人の繋がりがSNSYouTubeなど広がっている現実で起こり得る問題を描いていました。

今回はSNSや現実でもある、無自覚な悪意、意識的な悪意を取り上げていて、まさに今を描いているので考えさせられる。

ルッキズム、中傷、ニュースで流れている問題をテーマにしているシリーズで、ロンみたいな昔ながらの人情大切にする主人公なのは、読んでるこちらも救われる気持ちになります。

 

タイトルのようにヒナが引き篭もっていたところから、引き上げてみせたロン達の友情は尊い。前巻からの続きで、ヒナの事情には悲しくなったが、実際にどこかで起きていてもおかしくない感じを纏っていました。

 

ロンの両親の話もあり、決着がつくのだろうか。気になる。

 

登場人物達がふとしたところで顔を見せる群像劇でもあるので、シリーズとして続けば続くほど旨みが出てくる作品ですかね。

 

〈山下町の名探偵〉という名誉だがダサい二つ名を持つ、ロンこと小柳龍一。
横浜市内で起こったいくつかのトラブル解決にかかわったことから、誰かの役に立ちたいという気持ちが芽生え、探偵業を始めようかと考えるも、最近では相談事がまったくない。
あいかわらず暇を持て余していた彼のもとに幼馴染みのヒナから電話が入る。彼女の相談に何気なく乗ったロン。
だがそれが、ヒナが隠してきた大きな秘密の扉を開ける契機になり……
等身大の登場人物が大きな共感を集め、早くも話題沸騰の書き下ろしシリーズ、第二弾!