羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

Y駅発深夜バス

Y駅発深夜バス (創元推理文庫)

あらすじにある通り、ミステリのショーケースのような1冊でした。久しぶりにミステリ作品で気持ちが高まりました。

あの手この手で、謎解きの快感が伝わってきました。

ミステリ好き必読の短編集になっていました。様々なバリエーションで読者を振り回してきます。読後感がざわつく話、爽快な話、ホッとする話、ホラー、幅広い作風で満足度高い1冊です。

どの話もシチュエーションがよく、また謎が解けた後に届く感情は短編ごとに違っていて、お得な感じがしました。

素晴らしい構成で、表題作から始まり、最後に至るまで文章に釘付けにされました。

 

運行しているはずのない深夜バスに乗って、
彼は摩訶不思議な光景に遭遇した――
あの手この手で謎解きのおもしろさを描いた〈ミステリ・ショーケース〉
手間暇かけた五つの短編ミステリを御賞味ください。

運行しているはずのない深夜バスに乗って、彼は摩訶不思議な光景に遭遇した――奇妙な謎解きとその鮮やかな解決を描く表題作、読者への挑戦状を付したストレートな犯人当て「ミッシング・リング」、女子中学生の淡い恋と不安を描く「猫矢来」、怪奇小説と謎解きを融合させた傑作「九人病」、自慢のアリバイ・トリックを用意して殺人を実行したミステリ作家の涙ぐましい奮闘劇「特急富士」。あの手この手で謎解きの面白さを提供する、著者渾身の〈ミステリ・ショーケース〉。