原作で衝撃を受けた身からすると、どんな映画になるのか気になってました。
間合い、余白、さまざまな工夫をしていて小説を読んでいるかのような気持ちになりました。また、多様性という言葉の呪い、綻びを感じる作品です。
登場人物の生きる苦しみを直に食らう感じがして苦しくなる。現実でも周りの普通に馴染めない人はいる。
少数派はなぜ多数派に認められないといけないのかというのも納得です。
人の欲望の形はそれぞれ違う。
自分と違う考えの人を切り捨てるような考えはしたくないなと。
理解してくれる人と一緒ならそれが1番。この台詞が反転して襲いかかってくる幕引きには皮肉が効いていて良かったです。
俳優陣の演技も素晴らしかったです。正気が抜け落ちたような表情が絶妙でした。