羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

本が紡いだ五つの奇跡

帯に書かれていた、本を愛するすべての人に!という台詞が気になって読みました。 読み終えて、はぁ〜と心に染み渡る連作短編集でした。 登場人物の揺れ動く心情を描くのが抜群に優れていて、読んでいて心に訴えかけられるものがありました。 編集者として結…

とらドラ!9

大河の本心を知ってしまった竜児がこれまでのように歪な協力関係が続けられなくなり、変な距離が生まれてしまう。 そんな時に進路についても考えることに。 これまで、泰子と竜児が互いに仲良く暮らしていたが、互いの主張が折り合わずぶつかり合わないとい…

リエゾン6  ーこどものこころ診療所ー

前回からの続きで、拒食症の女の子がどんどん痩せるというよりも萎んでいってしまうのを見ると、痩せるのが1番という風潮もどうなのかなと思いました。 何より、日が経つにつれて痩けていく娘を支えようとする母の心情が辛い。 友達が気づいてくれて、ぶつ…

2021年 10月購入予定&注目作品

10月の購入予定をまとめました。 その中で注目作品を挙げていきます。 新作では伊坂幸太郎先生のペッパーズ・ゴーストとそして、線を、僕は描くの作者が出す新作の7.5グラムの奇跡は外せません。読まねば。 ミステリでは中野森高校文芸部のホームズ&ワトソン…

七海みなみは輝きたい1.2巻 弱キャラ友崎くん外伝

弱キャラ友崎くんの人気キャラ・みみみを主人公に置いてのスピンオフとか原作読んでいる読者ならば読むしかない。 それに吉田はなさんの絵もピッタリで違和感ない。 本編では報われない立ち回りになっているが、こちらの外伝ではどうなるか。 母のコネを生か…

カッコウの許嫁8

新たに幼なじみが参戦してきて、さらに複雑になっていく恋愛模様。 凪の幼なじみ・あいは中々にぶっ飛んだ性格をしていて、これから場を掻き乱していくんだろうな。 ひろの許嫁問題はとりあえずは落ち着いて、考えていけるようになったのでホッとしました。…

王様のプロポーズ 極彩の魔女

デアラコンビの新作ということで、どんな作品か気になってしまいました。 安定のコンビで安心して読めました。 作者らしい歪んだ性癖やぶっとんだ倫理観を織り交ぜつつ、少年が魔女を、世界を救うために真っ直ぐに動く王道展開でした。 魔女に一目惚れした…

魔女の娘

現代の世界観で魔法使いが存在するという舞台設定に惹かれて読みましたが、面白かったです。 現実の生活がある世界の裏で魔法という非現実的な世界もあるのだと思うとワクワクします。 ただ、その反面。 魔法使い、魔女になりたくても魔力を持たずに断念し…

探偵は教室にいない 文庫

単行本が大好きで読み返したりしていた作品で、文庫化されるのは嬉しい。 しかも、単行本にはなかった作者のあとがきが入っている。 内容としては、中学生男女4人とひきこもり探偵が登場する青春日常ミステリー。 各話スポット当てられる子たちが話の終わり…

廃遊園地の殺人

斜線堂有紀先生は作品を生み出す速さもさることながら、特殊な設定を用いて面白い作品を出すのが凄い。 今回はタイトルからして不気味で、何がやってくれるんじゃないかと予感しましたが、やはりタイトルに込められている通りでした。 プレオープンの遊園地…

僕が答える君の謎解き 2 その肩を抱く覚悟

素晴らしい! 1巻同様、青春とミステリーが組み合わさっていて満腹です! 特にミステリーとしてガチガチのロジカルが展開されていて、解決パートで真相が明かされると、あぁ!と気付かされるのが気持ちいい。 最初のカンニング事件の濡れ衣を晴らす過程や次…

現実でラブコメできないとだれが決めた?4

耕平の策略が綺麗にハマったと見せて、最後にひっくり返された現実の無常さ。 前巻で裏で糸を引いていた清里さんの過去が明らかに。 まさか1冊丸々使うとは思ってなかったが、現実は突き抜けて優秀な人に厳しいというのがよく伝わってきた。 耕平みたいに周…

スパイ教室06 《百鬼》のジビア

前巻の終わりに衝撃を受けた鳳チームの悲報。 いったいどうなっていくんだと思ってましたが、灯が鳳の仇を打つ為に騙し騙されのスパイ対決に挑む。 最初から読者を揺さぶりにきていて、最後まで油断出来ない。 ミスリードや伏線が巧みで回収される終盤は圧…

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。結

由比ヶ浜結衣という八幡、雪乃を支えながら、自分の気持ちに対して苦しんでいた悲しい面がありましたが、報われるのかと思うと嬉しくなります。 原作終盤での結衣の心情は本編でも切ないくらい語られていたが、この結ではどれくらい掘り下げていくのか戦々…

開化鉄道探偵 文庫

発売時から表紙やあらすじで気になってはいたが、手が出せてなかった。 もう勢いで読もうと思いきって買いましたが、満足出来る作品でした。 探偵に弱い人からすると、今作の探偵ポジの草壁が魅力に見えるでしょう。 飄々と事件を探っていく振る舞いが良い…

誰も死なないミステリーを君に 眠り姫と五人の容疑者

ナンバリングがないので、なんだろうと思ったらが、前日譚だからか。 死線が見える志緒が苦しんでいた時に佐藤と出会い、志緒の重みを取り除こうとする佐藤の考えは志緒にとって大きかっただろう。また、佐藤にとっても志緒の能力に救いを感じているようで…

ひきこまり吸血姫の悶々6

巻数を重ねてきて、大分登場人物が増えてきたな。 次から次へと出てくるから掴みきれていない。キャラクターが濃いし、バリエーション豊富だからか。 展開も安定しているが、安定しているがゆえに物足りなさも感じてきて、ちょっと変化が欲しいな。 ただ、…

俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる 17

長く続いたラブコメが終わりを迎えてしまうのはなんとも言えない気持ちになると同時にスッキリ区切りが着くということでもあるから、喜ばしい。 鋭太と真涼の偽物の関係から始まり、いろんなことが起きて、その度に鋭太や周りの千和達が決断してきた。 また…

誰も死なないミステリーを君に 2

誰も死なないよう、死の予兆、いわゆる死線が見える人を調べて守っていく佐藤と志緒。 志緒の友人・飛鳥が莫大な遺産相続が舞い込むからなのか、否か。 獅加観家に潜む裏側を知っていくうちに、思いもよらぬ事態に。 飛鳥だけでなく、その周りの人達に現れ…

誰も死なないミステリーを君に

再々読ということで大筋は覚えていて、細かなところは抜けていたので、またまた楽しめました。(幸せ) 今作は読めば読むほど発見があって、味わえます。 何度読んでも美しい構成と台詞の数々に虜になっとしまいます。 現実で誰も死なないミステリーを作るの…

安達としまむら10

もはや、時系列が飛んだり、戻ったりしても驚かなくなってきた。 安達としまむらの未来での家から出て同棲するまでの過程はじっくり読めて、互いにそうだよなぁと思うが、安達と安達母の微妙な距離感のせめぎ合いは切なくも未来に期待したくなりました。 安…

鬼人幻燈抄(2)-江戸編 幸福の庭 文庫

1巻の後、甚夜が成長したのが伺える。 激動の始まりから、旅して強くなって頼もしくなっている。 鬼と人は敵対するものだと思うが、中には手を取り合って支え合えることもあると懐の広さを感じました。 人の生活に紛れていたり、様々な鬼の生き方があるんだ…

カッコウの許嫁7

凪が一抜けと思いきや、えりかと幸も見せ場があってヒロイン達の魅力が満載で素晴らしい。 ひろとヒロイン達の繋がり方がそれぞれで、それが作品の面白さに繋がっている。 ただ、ひろの初恋相手まで出てきて、一体どうなるのか。 ひろが凪を好きという気持…

2021年 8月読んだ本とおすすめ作品 読書メーターから

8月の読んだ本と読んだ中でおすすめの作品を紹介していきます。 新作ではミステリー作品のシンデレラ城の殺人、推理大戦、自由研究には向かない殺人がキャラと設定、物語の展開が衝撃的でした。 新刊では君恋シリーズのスピンオフ、だんじょる、チラムネが青…

とらドラ!8

今まで表に出てこなかった、竜児や大河達の人間関係の歪みが皆に事実を突きつけてくる。 歯痒いくらいに噛み合わない、竜児、大河、実乃梨の恋愛模様が辛い。亜美や北村も関わりがある分、下手に動けない。 竜児と大河は自分の気持ちを向ける相手を想って迷…

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか14

分厚い1冊だが、死闘に次ぐ死闘の連続で、ベル達が死に物狂いで生き延びようと戦う姿に胸を打たれましたし、リューさんの過去を知れたりと気になって仕方ない展開になっていて一気読みですね。 読み終えた後はヘトヘトになりましたが、良い終わり方だったの…

とらドラ!7

実乃梨の様子がおかしい。 竜児が避けられているが、打つ手はなく。 大河が協力するが、遂に自分の中に眠っていた竜児への気持ちに自覚してしまうのはなんとも切ない。 しかも、実乃梨に悟られてしまうなんて。 ようやく、大河と竜児の恋愛協力関係から保護…

とってもカワイイ私と付き合ってよ!3

表紙から並々ならぬ雰囲気を感じましたが、やはり大切な話が詰まっていました。 大和と結朱の偽物カップルが本物になるのか、否か。 大和と結朱のいつもの軽いやりとりは健在だが、偽物の関係から変わらざるを得ない出来事がふらっと舞い込んできて、大和と…

お見合いしたくなかったので、無理難題な条件をつけたら同級生が来た件について2

1巻から少し間が空いていたので、続巻無いのかなと思っていたので、無事に刊行されて良かった。 ただ、最初登場人物を頭で思い出しながら読みましたが、読み進めていくうちに思い出していきました。 由弦と愛理沙が関係が育まれていき、互いに好きが育って…

飛び降りようとしている女子高生を助けたらどうなるのか?2

1巻で綺麗にまとまっていたとはいえ、続きが読めるのは嬉しいです。 結城と小鳥がふとした繋がりを守り抜いて、絆を固めていたように見えたが、まだ関係は完成しておらず、高校生男女らしく揺れ動く感情にほっこりします。 まだ付き合いたてなのを忘れるく…