素晴らしい!
1巻同様、青春とミステリーが組み合わさっていて満腹です!
特にミステリーとしてガチガチのロジカルが展開されていて、解決パートで真相が明かされると、あぁ!と気付かされるのが気持ちいい。
最初のカンニング事件の濡れ衣を晴らす過程や次の中編でのクラス全体の嘘を晴らしていく推理にはのみ込まれました。
カンニング事件では1巻で透矢と凛音に絡んでいた紅々峰が真面目に勉強していたのに、ハメられてしまいパニックになりそうな時に透矢が助けれくれたら意識しちゃうよなあ。
事件の背景に暗躍していた彼女は今巻で大事な人物で、透矢と凛音の敵となる。
臨海学校でクラス全体の嘘を利用した敵の策は痛烈で、透矢と凛音は譲れない気持ちがぶつかり合ってしまうが、紅々峰が発破をかけたのは印象的でした。紅々峰が自分よりも他者を優先する優しさはかなりグッときました。
吹っ切れた透矢の推理に助けられた凛音はそりゃ意識していくよ。
クラス36人の嘘が明かされていく時はあそこも、そこも伏線だったのかと唸るばかり。
というか人数多いのによくまとめたなと。
素晴らしい青春ミステリーです。
サブタイトルがよく表していて、透矢の覚悟は熱かった。
ラブコメとしてもミステリーとして上質で、多くの人に読んで欲しいです。
明神さんの推理が間違ってるかもって、少しも思ってないでしょ?
生徒相談室の引きこもり少女・明神凛音は真実しか解らない。
どんな事件の犯人でも神様の啓示を受けたかのように解ってしまう彼女は、無意識下で推理を行うため、真実に至る論理が解らないのだった。
臨海学校に参加する凛音の世話を焼く伊呂波透矢だったが、ふたりは深夜に密会していた疑惑をかけられてしまう。
立ちはだかるのは35人の嘘つきたち。
誰も信じてくれない凛音の推理を、透矢は証明することができるのか。