羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

魔女の娘

魔女の娘 (メディアワークス文庫)

 

現代の世界観で魔法使いが存在するという舞台設定に惹かれて読みましたが、面白かったです。

現実の生活がある世界の裏で魔法という非現実的な世界もあるのだと思うとワクワクします。

ただ、その反面。

魔法使い、魔女になりたくても魔力を持たずに断念しなければならないという側面があり、そこについても掘り下げていて、シビアなところまで描いているなと。

 

主人公の帆香が有名な魔女の娘だが魔法が使えない、それでも魔女になろうとする姿勢に胸を打たれる。

境遇で苦労しながらも夢を追いかける彼女を応援したくなりました。

借り物の魔力で魔法使いを目指すのは珍しさがありますが、そんな甘くない。

周りに嫉妬されたり、見下されたり、辛いこともあるが、帆香を見てくれる人がいて、周りに仲間がいてくれる優しい空間も魅力でした。

友人達も魅力的な子たちです。

 

最後に帆香の境遇の秘密が明かされ、今後どう成長していくのか楽しみです。

 

是非シリーズ化してほしいです!

 

 

 

どうしようもなかった。生まれた家も、魔法が使えないことも。

著名な魔女を母に持ちながら、魔法が使えない「失くし者」の少女・帆香。旅に出たまま姿を消した母の手紙に導かれ辿り着いた「魔法のレンタル屋」で、月額9万8000円と引き換えに魔力を借りられることに。母の面影を追い、憧れの魔法学園に入学した帆香だが、ひょんなことから早々に「失くし者」であることがばれてしまう。魔力を持たない「失くし者」にも関わらず、なぜか魔法を使える彼女に、クラスメイトが向ける視線は冷ややかなものだった。
そんな中、生徒が次々と魔力を奪われる謎の事件が勃発。犯人の疑いをかけられた帆香は、クラスでただ一人帆香の秘密と無実を知るレンタル屋の息子・千夜と共に、自ら犯人探しに乗り出すことに――。魔法社会のはぐれものが出会い、紡ぐ。鋭くあたたかい学園ファンタジー・開幕!